→ 人物図鑑詳細情報 金 石範(きん せきはん、キム・ソクポム、김 석범 )「済州島四・三事件」政治利用


  金 石範
(きん せきはん、キム・ソクポム、김 석범 

ネット上のアカウントはないみたい?

 
 
 
WIKIPEDIA
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金 石範(きん せきはん、キム・ソクポム、김 석범、1925年10月2日 - )は、在日朝鮮人。本名は愼陽根。妻は久利定子。


(略)

日本に戻った直後の1948年、故郷の済州島では「済州島四・三事件」という島民の弾圧・虐殺事件が起きる。これは、後の作品のモチーフとなっていく。2015年4月1日には、この事件を題材にした一連の作品により韓国の第1回「済州4・3平和賞」を受賞している[2][3]。この受賞に関しては、民団からは批判されている[4]。

(略)

前述の「済州4・3平和賞」の受賞を受けて、金は2015年春に済州島での授賞式に出席しており、その席上で、四・三事件のあった時期の李承晩政権の政策などを批判した。彼の発言は国会議員の一部など韓国の保守的な立場の人々から強く非難された。同年10月に金が韓国を訪問すべく在日韓国大使館に申請したところ手続きを拒否されたが、大使館関係者からの事情説明によれば、先の授賞式での金の発言が問題視されたことも影響しているという[5][6]。この訪韓の理由は、韓国語訳『火山島』の出版を記念したソウルでの行事に参加するためであった[6]。韓国では同年10月に、金煥基(キム・ファンギ)と 金鶴童(キムハクトン)による翻訳で全巻が刊行されている[7]。

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なぜか、李信恵は、金 石範との写真や対話が全然ないなあ?

金石範はヤン・ヨンヒとの対話や記念撮影ならあるのに。




李信恵は、リンチ事件発覚後の大騒動の後にでも、金時鐘との記念撮影を堂々とアップしていた。噂では「李信恵は相手を屈服させたら写真を撮影する」とか。
金時鐘なら屈服させられるけど、金石範だと屈服させられないのか?



 
 
     
 1925



済州島出身の両親の元で大阪市で生まれた[2]。

 
 
  戦時中に済州島で暮らし、朝鮮独立を目指す人々と知り合う。
 
 
 
1945


 1945年、大阪で終戦を迎えた。直後にソウルに渡るも、1946年に日本に戻り、その後日本で暮らすようになる。  
1946


 
 1946年に日本に戻り、その後日本で暮らすようになる。  
 1948





日本に戻った直後の1948年、故郷の済州島では「済州島四・三事件」という島民の弾圧・虐殺事件が起きる。これは、後の作品のモチーフとなっていく。
 
1948
 
 




阪神教育事件(はんしんきょういくじけん)[1][2][3] は、GHQの指令を受けた日本政府が「朝鮮人学校閉鎖令」を発令し、日本全国の朝鮮人学校を閉鎖しようとした事に対して、1948年(昭和23年)4月14日から4月26日にかけて大阪府と兵庫県で発生した在日韓国・朝鮮人[注釈 1] と日本共産党による暴動及び拉致監禁事件。民族教育闘争という見方[4] もある。戦後の日本国憲法下で非常事態宣言が布告された唯一の事例である。朝鮮人学校事件[5]、大阪での事件は大阪朝鮮人騒擾事件[6]、また神戸での騒乱事件は神戸朝鮮人学校事件[7] とも呼ばれる(その他の呼称については本項で記す)。





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藤井 幸之助
2018年4月3日 ·
ソクポムさんも阪神教育闘争の中、大阪府庁前にいた。


https://www.facebook.com/konosuke.huzii.9/posts/1049677368436175
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1988/04/03(日)14:00~
在日本韓国YMCA アジア青少年センター、東京都千代田区神田猿楽町2丁目5−5、JR水道橋駅
「済州島 4・3 事件 40 周年追悼集会」
主催:四・三事件を考える会


立教大学
集合的記憶における済州4・3
2022/05/10
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3. 済州 4・3 を周知するための在日済州人の努力と成果

3.1. 東京での済州 4・3 真相究明運動の開始と作家・金石範(キム・ソッボム)

東京での済州 4・3 真相究明運動の始まりは、1988 年 4 月に開催された「済州 4・3 事件を考える会」の「済州島 4・3 事件 40 周年追悼集会」がきっかけとなった(1988 年 4 月 3 日午後 2 時、東京水道橋、韓国YMCA)。

その中心には、1984 年、『火山島』で、第 11 回大佛次郎賞を受賞した在日済州島出身作家の金石範が 1988 年 3 月 29 日付けの朝日新聞に 3 千字に及ぶ「ウネリ-タブー打破、立場を求められる知識人」の解題があった。この解題により、集会は在日済州人をはじめ、日本人も大勢参加することで、約 500 人の聴衆が集まることとなり、これが集会を成功させるのに大きく寄与したといえる。
金石範は、『看守朴書房』(1957.8)、『カラスの死』(1957.12)、『火山島』(1976~1997)などの小説を執筆し、さらに 1998 年の毎日芸術賞受賞もあり、こうした活動を通じて日本社会に済州 4・3 の真相を知らせた。また、金奉賢(キム・ボンヒョン)·金民主(キム・ミンジュ)による『済州島人民の《4・3 武装闘争史》資料集』(1963)などが出版され、済州 4・3 が日本社会で次第に注目され始めた。日本の毎日新聞によると、金石範は 1951 年に対馬を訪れるが、この時、ある女性から性拷問の体験談を聞いて現実以上に圧倒され、それを基点に済州 4・3 をテーマにした『カラスの死』(1957)を執筆したという。この作品は、日本社会での済州 4・3 を知らせる礎となった。
一方で、金石範は、2015 年に韓国で開催された第 1 回済州 4・3 平和賞の受賞者に選ばれたが、李承晩を批判する発言をしたということで保守派の国会議員から批判を受ける。同年の 10 月には『火山島』が韓国で出版され、出版記念会に出席しようとした際には、入国を拒否されるなどの困難を経験した。これは、いまだに韓国社会で深刻に残存しているイデオロギー対立を代表する例といえる


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1993/04/03(土)

済州島「四・三事件」45周年追悼の集い(KCC会館)
「済州島のメーデー」上映
パネルディスカッション
・金石範(キム・ソクポム)(作家)
・金民柱(キム・ミンジュ)(元在日本朝鮮人総聯合会(朝鮮総連)幹部)
・文京洙(ムン・ギョンス)

主催:「済州島四・三事件45周年追悼の集い実行委員会」
賛同:済州島「4・3事件」を考える会



和解学の創成〜正義ある和解を求めて〜|早稲田大学
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「済州4・3」70周年、大阪での取り組み25年から見えてきた家族の記憶

済州四・三事件70周年犠牲者慰霊祭実行委員会:大阪市生野区在住

張征峰(チャン・チョンボン)


済州島四・三事件45周年追悼の集い(1993.4.3)

1993年4月大阪市生野区のKCC会館ホールで『済州島「四・三事件」追悼の集い』を催した。東京の済州島四・三事件を考える会と共に準備した。当時同胞でも関心を持つ人は少なかった。当時事件に関する情報も圧倒的に不足していた(正確に言えば、済州島4・3事件を暴徒の事件と決めつけ、事件をタブーとした権力作用がつい最近2000年1月、「四・三特別法」制定、公布まで続いてきた)。事前に京都新聞が取り上げてくれた。金石範氏、金民柱氏、文京洙氏のパネルディスカッションだったが、論議が尽きずフロアからの体験談等も相次ぎ予定の時間を大幅に過ぎ進行に四苦八苦した。大阪では初めての公開的な追悼集会になった。以降も毎年学習会が継続、50周年からは予算や事務局体制が整備され、今では1世を中心に参加者が500名を越す大規模な慰霊祭となっている。

なぜ「済州4・3」に関わろうとしたのか。当時事件を十分に認識していた訳ではない。知らないから関わった。それまで済州に関心がなかった。韓国民主化運動には関心があったが、済州の歴史を知ろうとしなかった。辺境の地・済州島とみなす差別意識が自分のなかになかったとは決して言えない。

最近知ったが、私が幼少の頃、北朝鮮への帰国運動が始まると、父が帰国を決めてしまった。母方親類が北の状況は良くないと察知し、猛反対で乗船しなかった。以降も下請工場製造業を家族全員で担ったが生活は困窮。民族差別が当たりまえの日本社会で家族を背負って生きる在日1世の父の不安、やるせなさ、とりわけ仕事上のストレスは家族への暴力へ向かわせた。生活苦のなか、故郷の土地を済州の家族に譲渡し、学用品など仕送りする父に、私たち家族への愛情はないのかと母、子ども同士で非難したりもした。

幼少の記憶はトラウマになっている。当時の済州は1世である尊敬できなかった父のイメージと重なる。

事件に関わるきっかけは外登法運動に関わる中知り合った新幹社の高二三さんらの熱心な働きかけが大きい。大阪は同胞が多く、生野区は済州出身者が多い。事件のことを知りたい。45周年の節目で集いを催すことで、得体のしれない闇に包まれている事件のタブーを解きたいとそう思った。

2001年父親の葬儀の通夜で父方の親類が「あんたのお父さんは当時は警察官で、「済州4・3」の前の年にあった三一節集会でデモ参加者へ警察官が発砲等したので武装隊から警察官への報復があるからと兄弟が日本に逃がした」と教えてくれた。父は武装隊が1948年4月3日蜂起する前に妻と2歳の娘、父母、兄弟を置いて解放前から行き来していた大阪へと逃れた。朝鮮籍であったこともあり1978年頃、民団の母国訪問墓参団に参加するまで済州に帰郷できなかった。

済州島から逃れたが、大阪で郷里、済州市三陽里の親睦会には熱心に活動をした。南北分断が深化するなか、帰れない済州。親睦会は父にとって済州だった。

生前、恐る恐るなぜ警察官になったのかと尋ねたら、「1945年8月は光州市で日本軍として解放を迎えた。警察官を募集していたので応募したら採用された。公務員だし安定して生活ができると思った。」とだけ言った。

1998年1月大阪で「済州4・3」を描いた映画『レッド・ハント』(※注)が上映された。体験者の証言が続くのだが父の兄・張五林が突然登場。1947年3月1日観徳亭広場での集会、デモに参加していた。「一番後ろの方を歩いていたもんだから…。銃で撃たれて…。弾は首のところを貫通したんだ。これが弾をうけたときの傷じゃ。」と首の傷跡をみせた。1986年初めて済州島を訪ねた際に観徳亭を案内してもらったが、傷のことも事件のことも話してもらえなかった。映画の後立ち上がれなくなった。父は2001年に亡くなったが、最後まで事件前後のことは一切語らなかった。私が「政治難民」の子どもである事実を知ったのは本当に最近のことだ。

25年を経過した今、沈黙をかかえて亡くなった父ら死者と対話しながら、記憶を頼りに、国境をこえて、か細く頼りないが、済州との関係を紡ぎ直す歩みのなかにいる。


昭和18年12月当時、日本軍人(左が父:21歳頃)

在大阪三陽張氏親睦会(1966.4.17.)

※注:『RED-HUNT 日本語版シナリオ』(東アジアの冷戦と国家テロリズム事務局:1998年刊)P4


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済州四・三 75周年大阪慰霊祭
済州島四・三事件をめぐる主な大阪での取り組み
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1993年
4月 済州島「四・三事件」45周年追悼の集い(KCC会館)
    「済州島のメーデー」上映
    パネルディスカッション(金石範・金民柱・文京洙)
    主催:「済州島四・三事件45周年追悼の集い実行委員会」
    賛同:済州島「4・3事件」を考える会


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1997





 

立教大学
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集合的記憶における済州4・3
―在日済州人の済州 4・3に関する記憶を中心に―


(略)



3.2. 「済州島 4・3 事件を考える会」と済州 4・3 事件50周年記念事業

済州 4・3 真相究明運動は、40 周年追悼集会後、10 年近く停滞期に入ることになる。 この要
因について、曺東鉉(2018)は、済州島出身の一部の知識人などが、済州人としての枠を越える
ことができなかった点にあると述べている。
また、当時北朝鮮系列の団体により結成された左派の「在日本朝鮮人総連合会(略称:朝鮮総
連)」と民族運動を統一的に行う目的で結成された右派の「在日本大韓民国民団(略称:民団)」の
2 つの組織と対峙する心構えの無さ、大衆運動に対する拡がりの無さがあったという。また、済
州 4・3 の 50 周年を迎え、当時東京では朝鮮総連と民団の活動を支持しない人々によって「在日
同胞のための文化運動」である「在日論」などが唱えられており、済州 4・3 真相究明運動が展開
できない状況だったという。



1997 年、済州 4・3 運動をしていた何人かの知識人たちが集まり、在日済州人だけの問題と
いう認識から抜け出し、済州 4・3 の大衆化を目指した「済州島 4・3 事件を考える会(東京)」を
中心に「済州 4・3 事件 50 周年記念事業実行委員会」を組織することになった。同委員会メンバ
ーを表 2 に示す。

表 2. 「済州 4・3 事件 50 周年記念事業実行委員会」メンバー

《共同代表》
金石範、李哲、玄光洙、金民柱、金日、安守栄、韓泰淑、李修吾、梁石日、文京洙

《事務局》
高二三、曺東鉉、高熙卓、韓聖炫 , 金重明、金民柱(不参加)

(出典:「済州四・三運動にかかわってきた二十年をふりかえって―東京での四・三運動の歴史と現在―」『済州島四・三事件 70 周年記念国際シンポジウム』から抜粋)

「済州 4・3 事件 50 周年記念事業実行委員会」は、在日済州人に限られた済州 4・3 運動を誰もが参加できる市民運動として飛躍させる契機を作り、さらに民謡と追悼コンサートなど多様な文化芸術を加えながら日本社会で済州 4・3 の大衆化のために努めてきた。また、日本でも済州4・3 のような歴史を隠蔽する動きがあるなか、朝鮮半島でも同様な動きがあったことを日本社会に知らせていることから、「済州 4・3 事件 50 周年記念事業実行委員会」の活動がもつ済州 4・3 の意味は大きいと考えられる。

以下は、済州 4・3 事件 50 周年に因んで取り組んだ行事である。

 「済州 4・3 事件 50 周年記念事業実行委員会」の推進により行われたイベント
○ 1997 年 10 月 「四・三を語る夕べ」、作家金石範と梁石日氏の白熱の討論
○ 1998 年 3 月 ブルース・カミングスを招聘、講演(『済州島四・三事件と米軍政』)の出版

記念パーティー
○ 新幹社、『済民日報』四・三取材班による『四・三は語る』翻訳本(『済州島四・三事件』)
○ 4 月 4 日(土) 50 周年追悼コンサート(御茶ノ水・カザルスホール 500 名収容)
また、済州 4・3、50 周年記念事業を土台に大阪ピロティホールでも公演が開かれた。 この公演は、約 1100 名の人々が参加する大衆的な行事として開催された。

済州 4・3 運動をめぐっては、「済州 4・3 事件 50 周年記念事業実行委員会」と葛藤のあった
朝鮮総連と民団を参加させるため、大阪実行委員会は民団を、東京実行委員会は朝鮮総連を、そ
れぞれに対して交渉を重ねることで朝鮮総連及び民団も同行事を支持するという意志を示し、そ
の結果両団体も 70 周年の追悼式に参加することになった。これまでの両団体の方針の壁を乗り
越え、済州 4・3 が目指す和解と治癒の道を共に歩む根拠を提示した一つの例として挙げられる。




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金大中政権発足後、2000年1月に4.3真相究明特別法が制定され、4.3委員会が設置されてから、在日業界でも影響がでてきて、次々と済州四三事件についてふれるのがでてきだしたね。






済州四・三 75周年大阪慰霊祭

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2000年

1月 「四・三特別法」制定

4月 52周年記念集会「四・三特別法の制定と在日の済州島四・三事件」(KCC会館)
    金栄薫・梁東允「四・三特別法制定とその意義」
    金時鐘・金石範対談「なぜ書いてきたのか、なぜ書いてこなかったのか」
    主催:済州島四・三事件を考える会・大阪
       在日本済州島四・三事件遺族会準備委員会

10月 在日本済州島四・三事件遺族会発足式(KCC会館) 会長:康実

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コトバンク
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金時鐘
きむしじょん
(1929― )

(略)


 四・三事件に直接関わりながら50年以上も沈黙をまもってきた金時鐘が初めて公の場で事件について語ったのは2000年の「済州島四・三事件52周年記念講演会」における講演である。対照的に『鴉(からす)の死』(1957)、『火山島』(1983~97)をはじめとして四・三事件を素材とした小説を書き続けてきた金石範(きんせきはん/キムソクポム)との対談集『なぜ書きつづけてきたか なぜ沈黙してきたか』(2001)ではその経緯について詳細に語っている。

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2004/04/24

 
 

2004/04/24(土)18:30~(開場18:00~)
東京公演 / 日暮里サニーホール(JR山手線・京浜東北線・常磐線・京成本線 日暮里駅 南口から徒歩1分・ホテルラングウッド4階)
「済州島四・三事件」56周年  韓国大統領公式謝罪 特別講演と済州民俗クッ 
東京公演の担当は、新幹社、高ニ三(コ・イサム、コ・イーサムなど表記のゆれあり)

2004/04/27(火)18:30~(開場18:00~)
大阪公演 / 森ノ宮ピロティホール(JR森ノ宮駅徒歩2分)、大阪市
≪大阪公演問い合わせ≫ 大阪;聖公会生野センター、〒544-0003大阪市生野区小路東1-17-28
呉光現(オ・グゥアンヒョン)のところやね。



2004年2月 済州島四・三事件56周年事業実行委員会
共同代表(東京):
金 石範(きん せきはん、キム・ソクポム)(作家)
梁 石日(ヤン・ソクイル、ヤン・ソギル)(作家)
呉 賛益((オ・チャニク)(民団直選中央委員、あすか信用組合理事、東京韓国商工会議所会長、関東済州道民協会24代会長、済州道民会長、済州・新世界7不思議自然版選定日本地域推進委員長))
梁 明圓/
李 大浩(イ・デホ)(在日本関東済州道民協会28代会長)
文 京洙(ムン・ギョンス)(学者)
高 ニ三(コ・イサム、コ・イーサムなど表記のゆれあり)、新幹社の経営者。


共同代表(大阪):
姜 在彦(カン・ジェオン) (歴史学者)
金 時鐘(キム・シジョン)(詩人)
玄月(げん げつ)(日本の小説家、教育者。大阪芸術大学教授)
康実(カン・シル)(李徳(イ・ドック)の甥。 李徳(イ・ドック)は、南朝鮮労働党の中心人物で、済州島43事件を主導し、韓国政府から処刑、磔の刑にされた)(在日本済州島四・三事件遺族会の初代会長、 関西済州特別自治道民協会の九代目会長)
朴 國男(関西済州特別自治道民協会6代目、7代目会長))
梁 重烈(総聯大阪・生野南支部委員長))
夫 忠甫(民団大阪・生野西支部支団長))
金 成元






済州島四・三事件を考える会 事務局(新幹社)
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「済州島四・三事件」56周年  韓国大統領公式謝罪 特別講演と済州民俗クッ

東京公演
●日時
2004年4月24日(土)
午後6時30分より(開場6時)
●場所
東京/日暮里サニーホール(JR山手線・京浜東北線・常磐線・京成本線 日暮里駅 南口から徒歩1分・
ホテルラングウッド4階)
●料金
2,000円





大阪公演
●日時
2004年4月27日(火)
午後6時30分より(開場6時)
●場所
大阪/森ノ宮ピロティホール(JR森ノ宮駅徒歩2分)
●料金
2,000円

≪大阪公演問い合わせ≫
大阪;聖公会生野センター
〒544-0003大阪市生野区小路東1-17-28  TEL 06-6754-4356  FAX 06-6754-4357

★★★実行委員会では、56周年事業にあたって賛同人を募っております。
「呼びかけ文」にご賛同いただき、賛同人に加わってくださる方は、<一口 10,000円(何口でもかまいません)>にてお振り込みください。賛同人には「講演と済州民俗クッ」の招待券2枚を差し上げます。詳しくは事務局にお電話にてお問い合わせください。
郵便振替
(加入社名)新幹社 (口座番号)00170-3-26306
(加入社名)済州島四・三事件を考える会・大阪 (口座番号)00910-2-50548


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呼びかけ文

 めぐり来る季節の移ろいはあっても、済州島四・三事件に関しては、春の訪れがいつになるのか、かつては誰にも予測できないことでした。が、しかし、「煎った豆からも新芽がでる」という諺のように、済州四・三事件をめぐる情況はここ数年で急変しました。
 2000年1月12日、韓国では金大中政権下、「済州四・三真相糾明および犠牲者名誉回復に関する特別法」(「四・三特別法」)が公布されました。その「四・三特別法」にもとづいて、「済州四・三真相糾明および犠牲者名誉回復委員会」が結成され、2003年3月には『済州四・三事件真相調査報告書』が出されました。そして、それは半年間の審議を経て、韓国政府の公式見解となりました。これらの一連の真相調査事業の進展にともない、2003年4月には高建国務総理が、そして10月31日には盧武鉉大統領が済州島におもむき、国家権力の過ちについて国家次元での謝罪を表明しました。
 かつて済州島四・三事件の真相糾明を求める声は少数派で、声を上げたものは「共産主義者」とのレッテルを貼られかねない情況でした。しかし現在は、大きな声で堂々と四・三事件を語れる時代となりました。日本に暮らす在日済州島人も、直接・間接を問わず四・三事件と大きくかかわり、本国の人々と同様に、長いあいだ記憶を殺そうとし、息をひそめて生きてきました。
 それでも本国の冬の時代、四・三事件の真相糾明を粘り強く求めてきたのも在日だったと言えます。1988年の済州島四・三事件40周年記念集会を皮切りに「済州島四・三事件を考える会」の果たした歴史的役割には大きなものがあったと自負します。しかしながら、在日済州島人の中には韓国政府の公式謝罪も知らずにいる人々がまだ多数いることを認めないわけにはいきません。また息をひそめたまま名乗り出られないでいる人々もいるにちがいありません。
 これからは四・三事件をもっと人々の中へ溶け込ませ、よりもっと身近に語り合えるようにして、正当な評価の下に現代史の中に位置付けさせねばなりません。四・三事件という歴史的悲劇を味わった済州島出身者であることを誇りをもって打ち出して行きたいと思います。四・三事件を経験したからこそ「平和と人権」を語れる者になりたいと思います。
 今年の56周年の集まりもまた、多くの方々に集まっていただいて、「虐殺と悲劇」の島から「平和と人権」の島へと歩む第一歩の足跡にしたいと思います。今回は東京と大阪で連動して記念事業を持つことになりました。このような私たちの取り組みに対して、多くの方々のご理解と参加をたまわり、賛同していただきたくここに呼びかける次第です。

2004年2月 済州島四・三事件56周年事業実行委員会
共同代表(東京): 金 石範/ 梁 石日/ 呉 賛益/ 梁 明圓/ 李 大浩/ 文 京洙/ 高 ニ三
共同代表(大阪): 姜 在彦/ 金 時鐘/ 玄月/ 康実/ 朴 國男/ 梁 重烈/ 夫 忠甫/ 金 成元



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盧武鉉大統領の済州島民への公式謝罪の言葉(全文訳)

 尊敬する済州島民と済州四・三事件遺族の皆様。そして国民の皆様。
55年前に、平和な島であったここ済州島で、韓国現代史の大きな悲劇の中の一つである四・三事件が発生しました。済州島民たちは、国際的な冷戦と民族分断がもたらしたレールのもとで、計り知れない人命被害と財産の損失を被りました。
 私はこのたび、済州島訪問を前に「済州四・三事件真相糾明および犠牲者名誉回復に関する特別法」に依拠して、各界の人々で構成された委員会が、2年余りの調査を通して議決された真相調査結果の報告を受けました。
  委員会は、この事件により無辜な犠牲が発生したことに対する政府の謝罪と犠牲者の名誉回復、そして追悼事業の積極的な推進を建議してきました。

  私は、今こそ、解放直後の政府樹立過程で発生したこの不幸な事件の歴史的な終結を果たさなければならないと考えます。 済州島で1947年3月1日を起点として1948年4月3日に起きた南労党済州島党の武装蜂起、そして1954年9月21日まで続いた武力衝突や鎮圧過程で、多くの人々が無辜な犠牲を被りました。
  私は、委員会の建議を受け入れ、国政に責任を負う大統領として、過去の国家権力の過ちに対し、遺族と済州島民の皆様に心からの謝罪と慰労の言葉を捧げます。無辜な犠牲を被った英霊たちを追悼し、謹んでご冥福をお祈りいたします。
  政府は四・三平和公園造成、迅速な名誉回復など、委員会の建議事項が速やかに実行されるように、積極的に支援いたします。
 
  尊敬する国民の皆様。
過去の事件の真相を明らかにし、憤懣やるかたない犠牲者の名誉を回復させることは、単にその犠牲者や遺族たちのためばかりではありません。大韓民国建国に寄与した人たちの真心を尊重すると共に、歴史の真実を明確にして過去の過失を反省し、真の和解を遂げて、より明るい未来を期するところにその意義があります。
  いま私たちは、四・三事件の貴重な教訓をいっそう昇華させ、「平和と人権」という人類普遍の価値を広めなければなりません。和解と協力で、この地上からすべての対立と分裂を終息させ、韓半島の平和、さらには東北アジアと世界平和の道を開いていかなければなりません。
 
  尊敬する済州島民の皆様! 皆様は廃墟に立ち、素手でこのような美しい平和の島・済州を再建させました。済州島民の皆様へ、心からの敬意を表します。これからの済州島は、人権の象徴であり、平和の島として高く聳えるでしょう。そうなるように、全国民と共に応援いたします。 ありがとうございました。    

大韓民国大統領 盧武鉉


済州島四・三事件真相調査報告書(「結論」部分からの抜粋)


○ 米軍政期に済州島で起こった済州四・三事件は、韓国現代史の中で朝鮮戦争の次に人命被害が甚大だった悲劇的な事件であり、集団殺傷に関する責任は、当時軍の統帥権者であった李承晩大統領と韓国軍の作戦統制権を握っていた米軍にある。
○ 四・三事件による犠牲者数は、さまざまな資料と人口変動の統計などを勘案して、四・三事件人命被害を25,000~30,000名と推定した。
○ 委員会に申告された犠牲者(14,028名)の加害別統計は、討伐隊によるもの78.1%、武装隊によるもの12.6%、空欄9%であるが、加害を表示しない空欄を除いて討伐隊と武装隊の犠牲となった比率のみを算出すると、それぞれ86.1%と13.9%になる。
○ 連座制による被害も甚大であった。罪の有無に関係なく、四・三事件のときに軍警討伐隊に殺されたという、その理由一つで犠牲者の家族たちは連座制によって監視され、社会活動を制約された。
○ 1948年の済州島では、国際法が要求する文明社会の基本原則が無視された。特に法を守らなければならない国家公権力が法を犯し、民間人を殺傷した。討伐隊が裁判手続きなく非武装の民間人を殺傷した点、特に子供や老人までをも殺害した点は、重大な人権蹂躙であり過誤である。結論として、済州島は冷戦の最大の犠牲となったと判断できる。まさに、この点が四・三事件の真相糾明を50年間抑制してきた要因になったのである。
○ 本格的な四・三事件真相糾明運動がはじまってから10年目の結実だった。2000年1月11日に青瓦台において、それまで真相糾明運動の先頭に立ってきた遺族・市民団体の代表8人が見守るなか、済州四・三事件特別法制定の署名式があった。当時、金大中大統領は「四・三特別法は人権がどんな価値より優先される社会、滔滔と流れる民主化の道程に金字塔となるだろう」と述べた。結局、済州四・三事件真相糾明の歴史は韓国の政治民主化の流れとその脈を一にし、少しずつ進展してきたのである。


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済州島四・三事件56周年事業実行委員会
  事務局(新幹社) 〒112-0001 東京都文京区白山2-27-8 白山ハイツ2F
TEL:03-5689-4070  FAX:03-5689-2988
©Sinkansha

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■■ プログラム ■■

特別講演と済州民俗クッ

<1部>
◆ 講演「済州四・三事件の真実と未来」
◆講演者:姜昌一氏

<講演者紹介>1952年、韓国済州島生まれ。ソウル大学卒業、東京大学博士課程終了。培材大学教授。
済州四・三研究所所長として真相糾明運動に長くたずさわる。東アジアの平和と人権韓国委員会事務局長。民主化運動記念事業会理事。著書『韓日間の未清算課題』『明成皇后 殺害事件』ほか多数。
※4月15日に行われた第17代総選挙において国会議員に当選しました。


<2部>
◆ 済州民俗クッ 
◆「済州島四・三事件」―その希望の始まり

<あらすじ>この作品は済州道「民芸総」(韓国民族芸術人総連合会済州支会)が道内の最も優れた演劇芸術家を選抜し、今回の日本公演のために総力をあげて製作したものである。
舞台は済州島に永く伝わる民謡や踊りなどの民俗とクッ(巫俗儀礼)、ヨンムル(プンムル、伝統楽器演奏)等をふんだんに取り入れ、古き良き時代の共同体としての平和な島の風景を映し出すところから始まる。
それが何故にあの悲惨な「四・三事件」が起こったのか。舞台は死者と生者による語りへと進む。
そして舞台中央に準備されたスクリーンに韓国大統領の「四・三事件」への公式謝罪の場面が実写フィルムで再現され、慟哭の半世紀の歴史を越え、今、希望の始まりとして「済州島四・三事件」が蘇る。
舞台は神房(済州島のシャーマン)の奏でるクッにより天をさまよう怨恨を呼び、慰め、人々の恨を解こうとする。フィナーレでは素朴で明るい済州民謡メドレーと踊りで平和を願い、希望の未来へと導いていく。

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2004/04/27




 
 

2004/04/24(土)18:30~(開場18:00~)
東京公演 / 日暮里サニーホール(JR山手線・京浜東北線・常磐線・京成本線 日暮里駅 南口から徒歩1分・ホテルラングウッド4階)
「済州島四・三事件」56周年  韓国大統領公式謝罪 特別講演と済州民俗クッ 
東京公演の担当は、新幹社、高ニ三(コ・イサム、コ・イーサムなど表記のゆれあり)

2004/04/27(火)18:30~(開場18:00~)
大阪公演 / 森ノ宮ピロティホール(JR森ノ宮駅徒歩2分)、大阪市
≪大阪公演問い合わせ≫ 大阪;聖公会生野センター、〒544-0003大阪市生野区小路東1-17-28
呉光現(オ・グゥアンヒョン)のところやね。



2004年2月 済州島四・三事件56周年事業実行委員会
共同代表(東京):
金 石範(きん せきはん、キム・ソクポム)(作家)
梁 石日(ヤン・ソクイル、ヤン・ソギル)(作家)
呉 賛益((オ・チャニク)(民団直選中央委員、あすか信用組合理事、東京韓国商工会議所会長、関東済州道民協会24代会長、済州道民会長、済州・新世界7不思議自然版選定日本地域推進委員長))
梁 明圓/
李 大浩(イ・デホ)(在日本関東済州道民協会28代会長)
文 京洙(ムン・ギョンス)(学者)
高 ニ三(コ・イサム、コ・イーサムなど表記のゆれあり)、新幹社の経営者。


共同代表(大阪):
姜 在彦(カン・ジェオン) (歴史学者)
金 時鐘(キム・シジョン)(詩人)
玄月(げん げつ)(日本の小説家、教育者。大阪芸術大学教授)
康実(カン・シル)(李徳(イ・ドック)の甥。 李徳(イ・ドック)は、南朝鮮労働党の中心人物で、済州島43事件を主導し、韓国政府から処刑、磔の刑にされた)(在日本済州島四・三事件遺族会の初代会長、 関西済州特別自治道民協会の九代目会長)
朴 國男(関西済州特別自治道民協会6代目、7代目会長))
梁 重烈(総聯大阪・生野南支部委員長))
夫 忠甫(民団大阪・生野西支部支団長))
金 成元






済州島四・三事件を考える会 事務局(新幹社)
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「済州島四・三事件」56周年  韓国大統領公式謝罪 特別講演と済州民俗クッ

東京公演
●日時
2004年4月24日(土)
午後6時30分より(開場6時)
●場所
東京/日暮里サニーホール(JR山手線・京浜東北線・常磐線・京成本線 日暮里駅 南口から徒歩1分・
ホテルラングウッド4階)
●料金
2,000円





大阪公演
●日時
2004年4月27日(火)
午後6時30分より(開場6時)
●場所
大阪/森ノ宮ピロティホール(JR森ノ宮駅徒歩2分)
●料金
2,000円

≪大阪公演問い合わせ≫
大阪;聖公会生野センター
〒544-0003大阪市生野区小路東1-17-28  TEL 06-6754-4356  FAX 06-6754-4357

★★★実行委員会では、56周年事業にあたって賛同人を募っております。
「呼びかけ文」にご賛同いただき、賛同人に加わってくださる方は、<一口 10,000円(何口でもかまいません)>にてお振り込みください。賛同人には「講演と済州民俗クッ」の招待券2枚を差し上げます。詳しくは事務局にお電話にてお問い合わせください。
郵便振替
(加入社名)新幹社 (口座番号)00170-3-26306
(加入社名)済州島四・三事件を考える会・大阪 (口座番号)00910-2-50548


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呼びかけ文

 めぐり来る季節の移ろいはあっても、済州島四・三事件に関しては、春の訪れがいつになるのか、かつては誰にも予測できないことでした。が、しかし、「煎った豆からも新芽がでる」という諺のように、済州四・三事件をめぐる情況はここ数年で急変しました。
 2000年1月12日、韓国では金大中政権下、「済州四・三真相糾明および犠牲者名誉回復に関する特別法」(「四・三特別法」)が公布されました。その「四・三特別法」にもとづいて、「済州四・三真相糾明および犠牲者名誉回復委員会」が結成され、2003年3月には『済州四・三事件真相調査報告書』が出されました。そして、それは半年間の審議を経て、韓国政府の公式見解となりました。これらの一連の真相調査事業の進展にともない、2003年4月には高建国務総理が、そして10月31日には盧武鉉大統領が済州島におもむき、国家権力の過ちについて国家次元での謝罪を表明しました。
 かつて済州島四・三事件の真相糾明を求める声は少数派で、声を上げたものは「共産主義者」とのレッテルを貼られかねない情況でした。しかし現在は、大きな声で堂々と四・三事件を語れる時代となりました。日本に暮らす在日済州島人も、直接・間接を問わず四・三事件と大きくかかわり、本国の人々と同様に、長いあいだ記憶を殺そうとし、息をひそめて生きてきました。
 それでも本国の冬の時代、四・三事件の真相糾明を粘り強く求めてきたのも在日だったと言えます。1988年の済州島四・三事件40周年記念集会を皮切りに「済州島四・三事件を考える会」の果たした歴史的役割には大きなものがあったと自負します。しかしながら、在日済州島人の中には韓国政府の公式謝罪も知らずにいる人々がまだ多数いることを認めないわけにはいきません。また息をひそめたまま名乗り出られないでいる人々もいるにちがいありません。
 これからは四・三事件をもっと人々の中へ溶け込ませ、よりもっと身近に語り合えるようにして、正当な評価の下に現代史の中に位置付けさせねばなりません。四・三事件という歴史的悲劇を味わった済州島出身者であることを誇りをもって打ち出して行きたいと思います。四・三事件を経験したからこそ「平和と人権」を語れる者になりたいと思います。
 今年の56周年の集まりもまた、多くの方々に集まっていただいて、「虐殺と悲劇」の島から「平和と人権」の島へと歩む第一歩の足跡にしたいと思います。今回は東京と大阪で連動して記念事業を持つことになりました。このような私たちの取り組みに対して、多くの方々のご理解と参加をたまわり、賛同していただきたくここに呼びかける次第です。

2004年2月 済州島四・三事件56周年事業実行委員会
共同代表(東京): 金 石範/ 梁 石日/ 呉 賛益/ 梁 明圓/ 李 大浩/ 文 京洙/ 高 ニ三
共同代表(大阪): 姜 在彦/ 金 時鐘/ 玄月/ 康実/ 朴 國男/ 梁 重烈/ 夫 忠甫/ 金 成元



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盧武鉉大統領の済州島民への公式謝罪の言葉(全文訳)

 尊敬する済州島民と済州四・三事件遺族の皆様。そして国民の皆様。
55年前に、平和な島であったここ済州島で、韓国現代史の大きな悲劇の中の一つである四・三事件が発生しました。済州島民たちは、国際的な冷戦と民族分断がもたらしたレールのもとで、計り知れない人命被害と財産の損失を被りました。
 私はこのたび、済州島訪問を前に「済州四・三事件真相糾明および犠牲者名誉回復に関する特別法」に依拠して、各界の人々で構成された委員会が、2年余りの調査を通して議決された真相調査結果の報告を受けました。
  委員会は、この事件により無辜な犠牲が発生したことに対する政府の謝罪と犠牲者の名誉回復、そして追悼事業の積極的な推進を建議してきました。

  私は、今こそ、解放直後の政府樹立過程で発生したこの不幸な事件の歴史的な終結を果たさなければならないと考えます。 済州島で1947年3月1日を起点として1948年4月3日に起きた南労党済州島党の武装蜂起、そして1954年9月21日まで続いた武力衝突や鎮圧過程で、多くの人々が無辜な犠牲を被りました。
  私は、委員会の建議を受け入れ、国政に責任を負う大統領として、過去の国家権力の過ちに対し、遺族と済州島民の皆様に心からの謝罪と慰労の言葉を捧げます。無辜な犠牲を被った英霊たちを追悼し、謹んでご冥福をお祈りいたします。
  政府は四・三平和公園造成、迅速な名誉回復など、委員会の建議事項が速やかに実行されるように、積極的に支援いたします。
 
  尊敬する国民の皆様。
過去の事件の真相を明らかにし、憤懣やるかたない犠牲者の名誉を回復させることは、単にその犠牲者や遺族たちのためばかりではありません。大韓民国建国に寄与した人たちの真心を尊重すると共に、歴史の真実を明確にして過去の過失を反省し、真の和解を遂げて、より明るい未来を期するところにその意義があります。
  いま私たちは、四・三事件の貴重な教訓をいっそう昇華させ、「平和と人権」という人類普遍の価値を広めなければなりません。和解と協力で、この地上からすべての対立と分裂を終息させ、韓半島の平和、さらには東北アジアと世界平和の道を開いていかなければなりません。
 
  尊敬する済州島民の皆様! 皆様は廃墟に立ち、素手でこのような美しい平和の島・済州を再建させました。済州島民の皆様へ、心からの敬意を表します。これからの済州島は、人権の象徴であり、平和の島として高く聳えるでしょう。そうなるように、全国民と共に応援いたします。 ありがとうございました。    

大韓民国大統領 盧武鉉


済州島四・三事件真相調査報告書(「結論」部分からの抜粋)


○ 米軍政期に済州島で起こった済州四・三事件は、韓国現代史の中で朝鮮戦争の次に人命被害が甚大だった悲劇的な事件であり、集団殺傷に関する責任は、当時軍の統帥権者であった李承晩大統領と韓国軍の作戦統制権を握っていた米軍にある。
○ 四・三事件による犠牲者数は、さまざまな資料と人口変動の統計などを勘案して、四・三事件人命被害を25,000~30,000名と推定した。
○ 委員会に申告された犠牲者(14,028名)の加害別統計は、討伐隊によるもの78.1%、武装隊によるもの12.6%、空欄9%であるが、加害を表示しない空欄を除いて討伐隊と武装隊の犠牲となった比率のみを算出すると、それぞれ86.1%と13.9%になる。
○ 連座制による被害も甚大であった。罪の有無に関係なく、四・三事件のときに軍警討伐隊に殺されたという、その理由一つで犠牲者の家族たちは連座制によって監視され、社会活動を制約された。
○ 1948年の済州島では、国際法が要求する文明社会の基本原則が無視された。特に法を守らなければならない国家公権力が法を犯し、民間人を殺傷した。討伐隊が裁判手続きなく非武装の民間人を殺傷した点、特に子供や老人までをも殺害した点は、重大な人権蹂躙であり過誤である。結論として、済州島は冷戦の最大の犠牲となったと判断できる。まさに、この点が四・三事件の真相糾明を50年間抑制してきた要因になったのである。
○ 本格的な四・三事件真相糾明運動がはじまってから10年目の結実だった。2000年1月11日に青瓦台において、それまで真相糾明運動の先頭に立ってきた遺族・市民団体の代表8人が見守るなか、済州四・三事件特別法制定の署名式があった。当時、金大中大統領は「四・三特別法は人権がどんな価値より優先される社会、滔滔と流れる民主化の道程に金字塔となるだろう」と述べた。結局、済州四・三事件真相糾明の歴史は韓国の政治民主化の流れとその脈を一にし、少しずつ進展してきたのである。


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済州島四・三事件56周年事業実行委員会
  事務局(新幹社) 〒112-0001 東京都文京区白山2-27-8 白山ハイツ2F
TEL:03-5689-4070  FAX:03-5689-2988
©Sinkansha

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■■ プログラム ■■

特別講演と済州民俗クッ

<1部>
◆ 講演「済州四・三事件の真実と未来」
◆講演者:姜昌一氏

<講演者紹介>1952年、韓国済州島生まれ。ソウル大学卒業、東京大学博士課程終了。培材大学教授。
済州四・三研究所所長として真相糾明運動に長くたずさわる。東アジアの平和と人権韓国委員会事務局長。民主化運動記念事業会理事。著書『韓日間の未清算課題』『明成皇后 殺害事件』ほか多数。
※4月15日に行われた第17代総選挙において国会議員に当選しました。


<2部>
◆ 済州民俗クッ 
◆「済州島四・三事件」―その希望の始まり

<あらすじ>この作品は済州道「民芸総」(韓国民族芸術人総連合会済州支会)が道内の最も優れた演劇芸術家を選抜し、今回の日本公演のために総力をあげて製作したものである。
舞台は済州島に永く伝わる民謡や踊りなどの民俗とクッ(巫俗儀礼)、ヨンムル(プンムル、伝統楽器演奏)等をふんだんに取り入れ、古き良き時代の共同体としての平和な島の風景を映し出すところから始まる。
それが何故にあの悲惨な「四・三事件」が起こったのか。舞台は死者と生者による語りへと進む。
そして舞台中央に準備されたスクリーンに韓国大統領の「四・三事件」への公式謝罪の場面が実写フィルムで再現され、慟哭の半世紀の歴史を越え、今、希望の始まりとして「済州島四・三事件」が蘇る。
舞台は神房(済州島のシャーマン)の奏でるクッにより天をさまよう怨恨を呼び、慰め、人々の恨を解こうとする。フィナーレでは素朴で明るい済州民謡メドレーと踊りで平和を願い、希望の未来へと導いていく。

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在日特権を許さない市民の会コミュの6月13日(土)『外国人参政権断固反対!京


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「定住外国人の地方参政権を実現させる日・韓・在日ネットワーク」 
 2004年9月14日
〈共同代表〉
田中 宏(龍谷大学教授)
内海愛子(恵泉女学園大学教授)
朴 慶 南(作家)
金 敬 得(J&K法律事務所代表)


賛同人
なまえ(肩書または都道府県名)

秋葉正二(日本基督教団在日・日韓特別委員会委員長)/

阿久澤麻理子(兵庫県立大学環境人間学部教員)/

阿部浩己(神奈川大学教授)/安 栄 子(画家)/李 義(弁護士)/李 載 浩(弁護士)/李 鍾 元(立教大学教授)/李 清 一(在日韓国基督教会館館長)/李 起 昇(公認会計士・税理士)/李 恢 成(作家)/李 鶴 來(同進会役員)/李 慈 勲(ソウル書林代表)/李 月 順(関西大学非常勤講師)/李 相 勲(在日大韓基督教会幹事)/李 ? 娘(中央大学教員)/李 完 植(弁護士)/李 龍 海(在日外国人の参政権を考える会・福井)/李 進 煕(和光大学名誉教授)/李 成 市(早稲田大学教授)/飯塚正良(川崎市議会議員)/石川逸子(詩人)/石坂浩一(立教大学教員)/石田 雄(政治学者)/伊藤るり(お茶の水女子大学教員)/稲葉奈々子(茨城大学人文学部教員)/今井一雄(日本出版労働組合連合会顧問)/今村嗣夫(弁護士)/

林 範 夫(弁護士)/

魏 良 福(青丘文化社)/鵜飼 哲(一橋大学教員)/殷 勇 基(弁護士)/エドワード・ブジョストフスキ(カトリック神父)/江原 護(都市問題研究所)/

呉 光 現(聖公会生野センター総主事)/

呉 徳 洙(映画監督)/大河内秀人(寿光院住職)/太田 修(佛教大学教員)/大津健一(日本クリスチャンアカデミー事務局長)/大橋 毅(弁護士)/大野博司(日本の学校に在籍する朝鮮人生徒の教育を考える会代表)/岡崎勝彦(島根大学教授)/岡部伊都子(日本エッセイストクラブ会員)/岡本雅享(福岡県立大学助教授)/小熊英二(慶應義塾大学総合政策学部助教授)/小野田桃子(教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会事務局)/郭 政 義(民族教育をすすめる連絡会)/

郭 辰 雄(コリアNGOセンター運営委員長)/

梶村のぞみ(日本キリスト教会牧師)/片岡栄子(ふぇみん婦人民主クラブ)/金子由佳(日本カトリック難民移住移動者委員会)/鎌田 慧(ルポライター)/姜 在 彦(花園大学客員教授)/姜 誠(著述業)/姜 徳 相(滋賀県立大学名誉教授)/姜 文 江(弁護士)/木谷英文(日本キリスト教協議会幹事)/木野村照美(在日の慰安婦裁判を支える会)

/金 一 男(韓国現代史研究者)/金 秀 男(在日本韓国YMCA総務)/金 正 出(美野里病院院長)/

金 石 範(作家)/

金 富 子(青山学院大学非常勤講師)/

金 保 雄(在日韓国商工会議所副会長)/金 竜 介(弁護士)/金 東 勲(龍谷大学名誉教授)/

金 朋 央(在日コリアン青年連合・KEY)/

金 美 穂(Nikkeis For Peace&Justice)/

金 光 敏(コリアNGOセンター事務局長)/

金 総 領(東京韓国学園常任理事)/金 泰 明(大学教員)/金 哲 敏(弁護士)/久保新一(関東学院大学教授・横浜市国籍条項撤廃連絡会代表)/熊野勝之(弁護士)/熊本理抄(近畿大学人権問題研究所)/栗田英昭(日本キリスト教会多摩ニュータウン永山伝道所牧師)/高 博 一(弁護士)/高 英 毅(弁護士)/

高 史 明(作家)/

高 二 三(新幹社代表)/

高 賛 郁(ルポライター)/古庄 正(駒澤大学名誉教授)/駒井 洋(中京女子大学教授)/駒込 武(京都大学教育学部助教授)

/薦田伸夫(弁護士)/近藤 敦(九州産業大学教授)/近藤 剛(OurPlanet-TV)/坂元ひろ子(一橋大学教員)/佐久間孝正(立教大学教員)/笹川孝一(法政大学教授)/佐々木ゆみこ(神奈川ネットワーク運動・川崎市議団)/佐藤喜美子(神奈川ネットワーク運動・川崎市議団)/佐野通夫(日本植民地教育史研究会代表)/篠原咲子(京都府亀岡市議会)/島本篤エルネスト(神奈川県在日外国人(多民族・多文化共生)教育連絡協議会事務局長)/清水澄子( 女性会議常任顧問)/沈 徹(愛知大学経済学部教授)/東海林勤(高麗博物館理事長)/

辛 淑 玉(人材育成コンサルタント)

/辛 仁 夏(フリージャーナリスト)/

申 恵 ?(青山学院大学教員)

鈴木敦士(弁護士)/鈴木江理子(現代文化研究所研究員)/


鈴木伶子(日本キリスト教協議会議長)/鈴木俊彦(日本ペンクラブ会員)/徐 龍 達(桃山学院大学名誉教授/国際在日韓国朝鮮人研究会名誉会長)/相馬達雄(日韓弁護士協議会初代会長)/

宋  悟(コリアNGOセンター代表理事)

/宋 安 鍾(金沢大学法学部助教授)/宋 富 子(一人芝居、高麗博物館館長)/宋 連 玉(青山学院大学教員)/高崎宗司(津田塾大学教授)/高橋哲哉(東京大学大学院教授)/高橋 満(東北大学大学院教育学研究科教授)/田嶋淳子(法政大学社会学部教授)/高野文生(特定非営利活動法人TAE創設理事)/谷 敏光(多文化共生フォーラム奈良事務局長)/千葉正士(東京都立大学名誉教授)

/崔 信 義(弁護士)/崔 宗 樹(弁護士)/崔 善 愛(ピアニスト)/張 界 満(弁護士)/張 学 錬(弁護士)/朱 秀 子(在日の慰安婦裁判を支える会)/趙 景 達(千葉大教授)/趙 星 哲(弁護士)/鄭 暎 惠(済州大学校平和研究所客員研究員)/

鄭 甲 寿(ワンコリアフェスティバル実行委員長)

/鄭 大 聲(滋賀県立大学名誉教授/韓国食文化研究所長)/田 月 仙(声楽家)/丁 讃 宇(バイオリニスト)/陳 賢 徳(在日本大韓民国民団中央本部中央執行委員)/鶴園 裕(金沢大学教授)/鶴見和子(上智大学名誉教授)/富野暉一郎(龍谷大学教授)/友永健三(部落解放・人権研究所所長)/豊永恵三郎(韓国の原爆被害者を救援する市民の会広島支部長)/仲尾 宏(京都造形芸術大学客員教授)/中村尚司(龍谷大学教授)/新美 隆(弁護士)/野村生代(大阪府枚方市議会議員)/野村光司(行政評論)/朴 寿 吉(在日大韓基督教会総幹事)/朴 実(音楽家)/

朴 一(大阪市立大学大学院経済学研究科教授)/

浜口克己(憲法を生かす会)/林 瑞枝(元駿河台大学教授)/韓 聖 炫(日本キリスト教協議会副議長)/東澤 靖(弁護士・明治学院大学法科大学院教授)/樋口直人(徳島大学総合科学部教員)/

飛田雄一(神戸学生青年センター館長)/

秀嶋ゆかり(弁護士)/夫 歌 寛(シンガーソングライター)/藤澤一清(日本バプテスト連盟花小金井教会牧師)/藤本美枝(弁護士)/分田順子(都留文科大学比較文化学科教授)/黄 泰 軫(弁護士)/裵 薫(弁護士)/

裵 重 度(川崎市ふれあい館館長・神奈川人権センター副理事長)/

白 承 豪(弁護士)/白 日 光(弁護士)/白 東 沢(早稲田大学ウリ稲門会顧問)/許 功(弁護士)/前田絹子(神奈川ネットワーク運動・川崎市議団)/間野静雄(NPO神戸外国人救援ネット)/松浦悟郎(外キ協共同代表)/松本耕児(江戸川ユニオン日本語教室事務局長)/松本真紀子(アジア女性資料センター)/水野直樹(京都大学教授)/宮島 喬(立教大学社会学部教授)/文 京 洙(立命館大学教授)

/モーリス・スズキ・テッサ(オーストラリア国立大学教授)/

元 百合子(明治大学非常勤講師)

もりきかずみ(アジア女性自立プロジェクト代表)/

師岡康子(弁護士)/

山崎公士(新潟大学法科大学院教授)/山田 泉(法政大学キャリアデザイン学部教授)/山田昭次(歴史研究者)/山本俊正(日本キリスト教協議会総幹事)/

梁 澄 子(在日の慰安婦裁判を支える会)/

梁 文 洙(弁護士)/梁 英 子(弁護士)/梁 英 哲(弁護士)/

梁 石 日(作家)/

尹 龍 澤(創価大学法科大学院教授)/尹 英 和(弁護士)/尹 徹 秀(弁護士)/尹 相 根(岡山韓国商工会議所専務理事)/

尹 健 次(神奈川大学教授)/

吉池俊子(アジア・フォーラム横浜事務局長)/

吉水公一(「子どもと教科書兵庫県ネット21」事務局長)/

吉田康彦(大阪経済法科大学教授)/和田春樹(東京大学名誉教授)/渡辺彰悟(弁護士)/

渡辺美奈(VAW-NETジャパン)/

渡辺輝夫(日本キリスト教会牧師)/李 美 葉(京都府)/李 昌 奎(東京都)/李 智 恵(神奈川県)/五十川孝(フォーラム平和・人権・環境)/石田玲子(東京都)/林 三 鎬(在日本大韓民国民団企画調整室長)/大石文雄(かながわみんとうれん共同代表)/大友康博(新潟県)/大野綾子(東京都)/岡 義昭(定住外国人の公務員採用を実現する東京連絡会)/小野寺ほさな(東京都)/金子忠政(高校教員・宮城県)/

川原栄一(定住外国人の公務員採用を実現する東京連絡会)/

神門佐千子(国際結婚を考える会)/金 秀 一(かながわみんとうれん共同代表)/金 栄 一(自営業)/金 優(柚子屋本店代表取締役)/金 早 苗(国際結婚を考える会)/金 昌 喜(東京都)/権 五 鉉(興進建設代表取締役社長)/小島祥美(大阪大学大学院博士課程)/後藤榮太郎(NPO法人高麗博物館の会員)/小林淳子(お茶の水女子大学大学院人間文化研究科院生)/小西和治(西宮今津高校)/酒井はるみ(茨城県)/佐藤信行(在日韓国人問題研究所幹事)/島村真樹子(国際結婚を考える会・会員)/下里綾子(神学生/東京都)/下嶌義輔(岐阜県)/鈴木香織(東京都)/徐 元 喆(在日本大韓民国民団国際局長)/外山理佳(東京教組)/園部裕子(日本学術振興会特別研究員・東京大学)/田の上いくこ(東京都)/崔  哲(東商開発取締役)/崔 相 英(ヤングスチール株式会社代表取締役)/朱 敏 秀(千葉県)/曺 寿 隆(在日本大韓民国青年会会長)/デレウゼ好子(国際結婚を考える会)/遠山景明(京新エステート代表取締役)/河 庚 希(大学院生)/朴 君 愛(大阪府)/広瀬正明(大阪府)/平田三佐子(埼玉県)/洪 起 華(ダンドルボード有限会社代表取締役)/洪 京 子(大阪府)/蒔田直子(国際結婚を考える会)/牧田真由美(ふぇみん婦人民主クラブ・スタッフ)/松川裕子(東京都)/松本千恵(富山県)/丸浜江里子(杉並区)/水野精之(定住外国人の公務員採用を実現する東京連絡会)/安田節子(神奈川県)/山田貴夫(川崎の国際化を考える会)/梁 直 基(宝基商事代表取締役)/LE MAITRE Ritsuko(国際結婚を考える会・海外会員)/ほか

*順不同、2004年11月4日現在



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日本軍「慰安婦」問題の立法解決を求める緊急120万人署名全国実行委員会
2010年1月15日 
日本軍「慰安婦」問題の立法解決を求める緊急120万人署名



日本軍「慰安婦」問題の立法解決を求める緊急120万人署名全国実行委員会2010年1月15日 日本軍「慰安婦」問題の立法解決を求める緊急120万人署名
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日本軍「慰安婦」問題の立法解決を求める
緊急120万人署名



 1991年、韓国の金学順(キムハクスン)さんが元「慰安婦」として名乗り出られて以来、各国の多くの被害女性たちが声をあげました。若い日にだまされ、あるいは暴力で日本軍の「慰安所」に監禁され、想像を絶する苦しみを受けた被害者たちの多くはすでに亡くなり、残された方も今はもう80代90代の高齢になられています。1993年に河野洋平官房長官(当時)が、調査結果に基づき「お詫びと反省の気持ちを申し上げる。そのような気持ちを我が国としてどのように表すかについては、今後とも真剣に検討すべきもの」との談話を発表しましたが、その後、なんら進展がありません。私たちが加害国の一員として、また人間として、誠意を表すことのできる時間はもうあまり残されていません。
 政権交代が実現した今こそ、日本軍「慰安婦」問題を解決させる法律を早期に成立させましょう。
世界を動かした! 被害女性の18年の闘い
 日本軍「慰安婦」問題に関しては、2007年7月にアメリカ下院議会が「日本軍が女性に性奴隷制を強制したことについて、公的に認め、謝罪し、歴史的責任を受け入れるべき」との決議を全会一致で可決したのをはじめ、オランダ・カナダ・EU・韓国・台湾の議会で、同様の決議を可決しています。また、国連やILOなどの国際機関からも勧告が継続して出されていますが、日本政府は「法的に遵守義務がない」として、無視し続けてきました。
 多くの女性の人権を残虐に踏みにじったうえに、戦後64年を経ても未だに被害者に公的謝罪も賠償も行わず、国際社会の勧告にも耳を貸さない日本政府のかたくなな態度は、世界の人々に不信感を持たれています。
全国の議会から、解決をもとめる声が!
  日本国内では、2008年3月の宝塚市議会を皮切りに、清瀬・札幌・福岡・箕面・三鷹・小金井・京田辺・生駒・泉南・国分寺・長岡京・船橋・国立・田川・ふじみ野・我孫子・向日・吹田・堺の20市議会(2010年3月現在)が、「慰安婦」問題の解決を求める意見書を可決して国に提出し、岡山市議会も同趣旨の決議を採択しています。こうした取り組みは全国各地に拡がっています。
今こそ立法による解決を!
 この問題の解決は、アジアの人々との真の和解と平和につながります。国内で湧きおこる声と国際社会の勧告に耳を傾け、真摯に解決をめざして取り組むのが日本政府の果たすべき役割です。
 2009年夏、民主党・社民党・国民新党による連立政権が誕生しました。民主党と社民党は共産党とともに、日本軍「慰安婦」問題の解決のため、「戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案」を2001年以降8回、国会に上程し続けてきました。
 私たちは、新政権がこの問題の解決を次世代に持ちこすことなく、一日も早く法律を成立させ、高齢の日本軍「慰安婦」被害女性に心からの謝罪と償いを届けることを求めます。


<賛同人>

李政美(歌手)・
伊藤成彦(中央大名誉教授)・
落合恵子(作家)・
かにた婦人の村・
金時鐘(詩人)・
金石範(作家)・
金城実(彫刻家)・
権海孝(俳優)・
清水澄子(I女性会議常任顧問)・
東海林路得子(女たちの戦争と平和資料館長)・
辛淑玉(人材育成コンサルト)・
新屋英子(俳優)・
高里鈴代(基地・軍隊を許さない行動する女たちの会)・
高橋哲哉(東京大学大学院教授)・
中山千夏(作家)・
西野瑠美子(VAWW-NETジャパン)・
朴慶南(作家)・
ヴァージニア・ヴィリアルマ/
レチルダ・エクストレマデュラ(リラ・ピリピーナ)・
村山一兵(韓国「ナヌムの家/日本軍『慰安婦』歴史館」研究員)・
本岡昭次(元参議院副議長)・
山下明子(アムネスティ・インターナショナル日本・「慰安婦」問題チーム)・
梁石日(作家)・
梁澄子(在日の慰安婦裁判を支える会)・
尹美香(韓国挺身隊問題対策協議会常任代表)・
吉川春子(前参議院議員)・
吉見義明(中央大学教授)・
廖英智(台灣婦女救援社會福利事業基金會董事長)

(2010年1月15日現在)

日本軍「慰安婦」問題の立法解決を求めます!!

 私たちは、新政権がこの問題の解決を次世代に持ちこすことなく、一日も早く法律を成立させ、高齢の日本軍「慰安婦」被害女性に心からの謝罪と償いを届けることを求めます。
内閣総理大臣 菅直人 様
衆議院議長  横路孝弘 様
参議院議長  西岡武夫 様
日本軍「慰安婦」問題の立法解決を求める緊急120万人署名全国実行委員会事長)



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2013/04/24(水曜日)午後6時20分スタート(開場:午後5時半)
場所:日暮里サニーホール
「済州島四・三事件65周年記念追悼の集い」
オープニング 追悼の舞「四・三の風」金英蘭舞踊研究所
第一部 記念講演 危機の中の東アジア 現代日本の歴史認識を問う
高橋哲哉 東京大学大学院 総合文化研究科教授
第二部 合唱と民俗クッ
民俗クッ 済州神房(シャーマン)来日公演-死者への祈り-
混声合唱 日本と在日の新たな心のうた=「眠らざる南の島」をうたう会結成公演
「なぜ?」(組曲「生命の木、空へ」より(詞・曲/林光)
「朝露」(詞・曲/キム・ミンギ)
「眠らざる南の島」(詞・曲/アン・チファン)



主催:済州島四・三事件を考える会・東京
金石範((きん せきはん、キム・ソクポム)
梁 石日 (ヤン・ソクイル、ヤン・ソギル)
梁明圓
曺東鉉(チョ・ドンヒョン)
高二三(コ・イサム)、
高英姫(コ・ヨンヒ)
元日東
李昤京(リ・リョンギョン)
金良淑(キム・ヤンスク)

村上尚子
石井寛
渡辺一夫
田嵜晳(たざき あきら)(文芸春秋の編集者)

中野敏男
原田克子
木瀬慶子
栗原順子
山田修
麻生水緒



連絡先:新幹社 電話:03-5689-4070、FAX:03-5689-2988
email:shinkansha@sapphire.bforth.com


図書出版「新幹社」
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4/24開催「済州島四・三事件65周年記念追悼の集い」
【入場整理券(前売券)絶賛発売中】
今年は65周年の追悼集会です。売切れが予想されています。ご購入ご希望の方はなるべく早くお問い合わせください。
申し込み方法.
入場整理券(前売券)、ご購入の方は、新幹社までご連絡ください。(メール、FAX、電話)
入場整理券(前売券)と振込み用紙を発送しますので、届きましたらお支払いいただければと思います。
発送までに一週間ほどお時間をいただく場合もございます。ご了承ください。

新幹社 電話:03-5689-4070、FAX:03-5689-2988、
メール:shinkansha@sapphire.bforth.com

済州島四・三事件65周年記念追悼の集い
オープニング 追悼の舞「四・三の風」金英蘭舞踊研究所
第一部 記念講演 危機の中の東アジア 現代日本の歴史認識を問う
高橋哲哉 東京大学大学院 総合文化研究科教授
第二部 合唱と民俗クッ
民俗クッ 済州神房(シャーマン)来日公演-死者への祈り-
混声合唱 日本と在日の新たな心のうた=「眠らざる南の島」をうたう会結成公演
「なぜ?」(組曲「生命の木、空へ」より(詞・曲/林光)
「朝露」(詞・曲/キム・ミンギ)
「眠らざる南の島」(詞・曲/アン・チファン)
日時:2013年4月24日(水曜日)午後6時20分スタート(開場:午後5時半)
場所:日暮里サニーホール
主催:済州島四・三事件を考える会・東京
連絡先:新幹社 電話:03-5689-4070、FAX:03-5689-2988
email:shinkansha@sapphire.bforth.com
入場整理券:2,500円(前売り:2,000円)学生1,000円


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新幹社の経営者が、高二三(コ・イサム)、





 
 


2014/03/30(日)14:30の回『チスル』上映後トークショー
渋谷ユーロスペース
金石範(作家)
高二三(済州島四・三事件を考える会事務局)



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映画『チスル』
2014年3月27日 ·
渋谷ユーロスペースにて『チスル』公開記念トークショーが決定しました!
◆3月30日(日)14:30の回上映後
◆ゲスト
金石範(作家)
高二三(済州島四・三事件を考える会事務局)


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2014/07/07





 
 
   



2015/02/06



2015/03/31






 
   


統一日報

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2015年04月08日 03:52        
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大韓民国への反逆 その連鎖を絶て(50)
日本で展開される韓国史の「書き換え」
 朝総連組織が日本の戦後風土の中で展開してきた工作がどのように実を結んだのかを表わす「事件」が先週、朴槿惠政権下の韓国で起きた。「済州4・3平和財団」が1日、在日作家の金石範(愼陽根)に「第1回済州4・3平和賞」を与えたのだ。
済州4・3平和財団は、金大中政権が制定した「済州4・3事件真相究明および犠牲者の名誉回復のための特別法」によって2008年に発足した公益財団だ。その公益財団が選んだのが、朝総連文藝同出身の金石範だったのだ。
統合進歩党が解散されてから100日あまり。「反大韓民国勢力」が大韓民国を攻撃した象徴的事件といえよう。
金石範は受賞式典で「大韓民国は民族反逆者が建てた国」で、「済州道民の抵抗は、内外侵攻者への防御抗争」だったと主張した。済州4・3事件は、大韓民国の制憲国会を構成するための総選挙(1948年5月10日)を破綻に追い込むため、南朝鮮労働党が指令した暴動・反乱だ。ところが「済州4・3事件真相究明と犠牲者の名誉回復委員会」(委員長・国務総理)は「民衆抗争」と規定し、鎮圧過程での犠牲は軍警による虐殺によるものと断定した。
「4・3暴動」が「民衆抗争」に変わる経過をみると、平壌と朝総連の執拗な歴史捏造と謀略の工作が浮かんでくる。
済州島には、植民地時代から朝鮮共産党が組織され、解放直後には済州島人民委員会が組織されていた。朴元淳・現ソウル市長が主導して作成された4・3真相報告書は、4・3事件が1947年3月1日から始まったとしている。その前月に結成されたのが南労党済州島委員会と、その前衛組織として暴力を振るった「民民戦」(朝鮮民主主義民族戦線)だった。
朴元淳は南労党党首・朴憲永の子である僧侶・圓鏡と歴史問題研究所を作り、韓国の歴史をけなしてきた。真相報告書の作成過程では暴徒による虐殺の犠牲者については調査もせず、犠牲者の中に南労党の暴徒が多数入った。それをもって韓国政府に謝罪と追悼を求めた。こうして暴動や反乱の性格が強かった4・3事件は、「5・18光州事態」とともに、民衆抗争に書き換えられた。
「民民戦」済州島委員会の文化部長が金奉鉉だ。金奉鉉は関西大学卒の日本共産党員で、解放後に帰郷して中学校で歴史を教え、4・3暴動のときは金達三直属で済州人民解放軍済州西部地域司令官などに加担。その後日本へ逃走して大阪で朝総連幹部になった。
金奉鉉は4・3暴動に関する本を3冊書いている。同じく4・3暴動に加担し智異山パルチザン活動にも加わり、日本へ逃走した金泰奉と一緒に「済州島人民たちの4・3武装闘争史」も記している。これらの本が4・3暴動を「民衆抗争」に変える原型になる。
金石範も関西大を出て大阪を舞台に活動してきたが、彼だけでなく、内外で済州4・3事件を民衆抗争に美化する創作の根拠としたのが金奉鉉の本だ。
朝総連には、韓国を捨てて日本で金日成に忠誠を捧げ、時には無国籍を標榜しながら、自分の「恨」を小説にする者が少なくない。韓国を罵倒しつつ、日本国内に「反韓文化」を広める工作の根でもある。
朝総連文藝同の主な任務は、歴史を捏造することだ。金日成神格化はさすがに難しいため、韓国を否定することが彼らの主任務となる。日本の戦後風土は、この朝総連の「創作」を「歴史」とした。北のプロパガンダに深く影響された日本の文化人や出版界は、反李承晩、反韓国になるならフィクションでも事実化してきた。(続く)

 

 

 

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葛藤ぶり返す「4・3事件」…金石範氏の受賞で汚された「済州平和賞」
許されぬ政治利用
南労党の武装蜂起が「愛国」か
 
 済州4・3平和財団が設けた「済州4・3平和賞」の第1回受賞者が金石範氏だったことに、韓国や在日同胞社会で反発が広がっている。当然であろう。彼は日本で作家活動をしながら、4・3事件は住民を無差別に虐殺した国家犯罪であり、韓国は誕生するべき国ではなかったかのように主張してきた人物だ。
 
 授賞式に参席した彼は、受賞の所感やその後の記者とのやり取りのなかでやはり、4・3事件を「国内外の侵攻者に対する防御抗争」であり、「祖国統一のための愛国闘争」だと合理化した。「侵攻者」とは、「親日派が結集した李承晩勢力」と「米帝国主義」ということらしい。
 
 4・3事件は、1948年5月10日に実施される国連監視下の制憲議会選挙を流産させ、大韓民国の建国を阻止するために、南朝鮮労働党(南労党=46年11月結党)の済州島党が武装蜂起したことに始まる。同年4月3日から6・25韓国戦争の休戦が成立(53年7月)して以降も続き、終息したのは54年9月21日のことだった。
 
 済州島の当時の人口は28万前後であり、1万5000人以上が犠牲になったとされる。そのほとんどが無辜の民だ。共産ゲリラによる放火・略奪・殺戮があり、治安・掃討部隊による過剰な鎮圧があった。家族・友人・師弟どうしが反目しあい、報復が報復を呼んだ。済州道民の傷はいまだに癒えず、韓国における理念葛藤の源泉の一つになっている(別掲=『戦争ごっこ』参照)。
 
 政府が4月3日を国家追悼日としたのは、罪のない犠牲者を弔い、今を生きる道民の心の傷を癒すためだ。平和賞の本旨も、事件の真相解明、平和と人権、さらには国民統合などに貢献した人々を発掘し、顕彰するところにある。金石範氏はそれとは正反対の立場にあると言わねばならない。
 
 それにしても、90歳になろうとする金石範氏にあって、左翼小児病的な思い上がりをいまだに見せつけられねばならないのだろうか。在日社会のイメージも深く傷つく。朝鮮日報の13日付社説(日本語電子版)のタイトルにはずばり、「大韓民国を侮辱した在日小説家・金石範」とあった。
 
北韓の主張に添った言動で
 
 金石範氏は、自身の国籍は「南でも北でもない無国籍者」であるとし、「祖国は一つであり、植民地時代も南北は一つだった。3年後に70周年になる4・3事件の完全解放こそ、南北が一つになる日を少しでも早めるだろう」とも語っている。北韓の主張に添う言動を誇示しながら、この位置取りを得意げに話すのも卑劣と言うほかない。
 
 4・3事件を素材に小説を書き、発言するならば、多角的な再検証を繰り返す責務がともなわねばならない。歴史的背景の複雑な、あまりに悲惨な大事件であり、その傷が今なおうずいているからだ。しかし、金石範氏は共産主義者の、守旧的な教条にとらわれた発想以外に持ち合わせはないようである。
 
「北はリンゴ南はスイカ」
 
 「『北はリンゴ、南はスイカ』というたとえがあったぐらいである。北は表面すなわち執権層は赤いが、中味つまり民衆は白く、南はその反対という意味である」(『南部軍‐知られざる朝鮮戦争』。李泰著/安宇植訳/平凡社)。解放直後に38度線で仕切られた南北の、政治意識状況を端的に示した有名な言葉だ。南ではそれほどに左派=共産主義勢力が強かった。
 
 当時の共産主義勢力にとって抗日・独立闘争は、あくまで初期段階のテーゼであり、韓半島全域を支配する共産主義国家を築くための通過点に過ぎない。共産主義勢力にとって、中道左派の呂運亨による左右合作、代表的な民族主義者である金九による南北協商などの統一国家建設への希求は、あざ笑いつつ利用する対象でしかなかった。
 
 彼らがめざしたのはあくまで、共産主義政党による一党支配である。民衆の思想信条や利害を代弁する複数政党による国政体制ではない。戦略上のつごうから、左右合作や南北協商によって国家的なフレームづくりに応じたとしても、彼らにとってそれは単なる踏み台にすぎない。
 
 38度線以北の動きがそれを明確に示している。金日成はソ連の庇護のもとに45年10月、新設された「朝鮮共産党北朝鮮分局」(朝鮮共産党の再建は45年9月)の責任者として登場し、46年2月に組織された「北朝鮮臨時人民委員会」の委員長に就任。同年3月には土地改革法令、北朝鮮労働党(北労党)を結成した8月には産業国有化を公布する。
 
 この間、以北でもっとも人望のあった中道右派の曺晩植が民族独立・南北統一・民主主義確立を3大綱領に掲げて朝鮮民主党を結成(45年11月)、党勢を急拡大させていた。民族主義・民主主義勢力の強さは以南の比ではなく、流血事態をともなう反ソ・反共の決起・示威が相次いだ。ソ連は戦車・戦闘機まで動員した無差別攻撃でこれを鎮圧し、後に曺晩植の命を奪っている。
 
 ここで重要なのは、韓半島問題を解決するための米ソ共同委員会の第1次会議(46年3月)がはじまる前から、以北ではすでに単独の統治機構が軍事的強権によって形成され、今日の北韓の骨格をなす主要法律が施行されていた事実だ。革命基地としての国家づくりを着々と先行させていたのである。
 
 李承晩が46年6月に全羅北道の井邑で、以南地域の単独政府樹立を提唱する談話を発表したのは、以南の責任指導者としてあまりに当然であった。むしろ、左右合作・南北協商の動きを無視できなかったとはいえ、以北における一連の既成事実化を前にして遅きに失したのは否めない。
 
 米ソ共同委員会が47年10月、第2次会談の決裂をもって終わると、韓半島問題は米国によって国連に上程され、国連総会は同年11月、全朝鮮での統一総選挙の実施を決議。これがソ連の反対によって流産すると48年2月、南だけの単独選挙を決議し、同年5月10日のいわゆる「単独選挙」に至る。この有権者登録期間(3月29~4月9日)のさなかに、4・3事件は引き起こされたのだ。
 
信じた同調者見捨て逃げた
 
 特定の歪んだ価値観を除けば、いかなる角度から見てもこの事件は、「祖国統一のための愛国闘争」などではない。作家・玄吉彦氏が指摘(別掲=講演要旨参照)しているように、4・3事件の首謀者たちは、南の単独政府樹立は阻止しようとしながら、北でのそれには積極的に参与した。なおかつ、彼らはいち早く島外に逃れ、「愛国闘争」と信じて武装闘争に加わった同調者たちを見捨てたのである。
 
 左派=共産主義勢力も内部では紆余曲折があった。しかし、韓半島全域を共産主義政党による一党支配の体制下におく野望は、一度も後退することなくふくらみ続けていた。49年6月、南労党と北労党が統合し、金日成を委員長に朝鮮労働党が結成された。そして、野望を完全成就すべく、軍事力を総動員して打って出たのが奇襲南侵である。
 
 4・3事件を主導しながら、そのまっただ中の48年10月に北韓に逃れ、この6・25韓国戦争で7000人の部隊を率いて南侵した人物がいたことも確認されている。4・3事件で犠牲となった同調者や無辜の民は、死んでも死にきれまい。
 
 平和賞受賞に際しての金石範氏のもの言いは、民衆の尊厳や命を踏みにじって省みない最貧の破綻国家、北韓に付き従ういわゆる従北勢力の論理となんら変わるところがない。
 
 金石範氏は、「武装暴動だからといって無慈悲な鎮圧は正当化されず、過剰鎮圧を理由に事件を合理化することも許されない。過ちを認め合ってこそ和解と共生ができる」という玄吉彦氏の言葉に、耳を傾けるだけの知性にも欠けているのだろう。
 
 おことわり 済州島が全羅南道から分離され「道」に昇格したのは46年7月。原則としてそれ以前のことは「島」、以後は「道」とした。
 
(2015.4.22 民団新聞)

 







 
   


編集委員
呉光現 川瀬俊治 趙博 鄭甲寿 丁章 朴才暎 文京洙 尹健次




2015/09/01刊行


図書出版クレイン
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在日総合誌『抗路』創刊!

定価(本体1500円+税)
A5判・ソフトカバー 232頁

創刊号増刷分が出来上がりました。
第2号は2016年5月に刊行されました。
いま「在日」はどのような場所に置かれているのか。
「在日」はどのような状況に取り巻かれているのか。
それと、どのように向き合っていけばよいのか。
「在日コリアン」だけでなく、この社会に生きるすべての人たちと共に考えたい。

在日コリアンは存在し続ける。その存在を忘れ、ないがしろにしようとする勢力に抗うために、いま何が必要なのか。ともに考えるための材料を提供するために。

目次を見る
案内チラシ

【第1号・内容紹介】

特集「在日」の現住所

●七〇年と五〇年、歴史の節目で――ある「在日」の想い...尹健次
●対談・在日の体たらくをえぐれ...辛淑玉×趙博
●詩・迷鳥...李美子
●ヘイトスピーチを考える...中村一成
●反ヘイトスピーチ提訴...李信恵
●入管法改定問題から見た「在日」の法的地位...金朋央
●『なぜ書きつづけてきたか なぜ沈黙してきたか』のこと...文京洙
●「慰安婦」問題と日本の民主主義...岡野八代
●日本軍「慰安婦」問題解決運動のいま――在日朝鮮人女性の視座から...方清子
●「朝鮮高校無償化裁判」が問うていること...山本かほり

●詩・北の詩人は...丁章
●李恢成「地上生活者(第四部・第五部)」を読む...金石範
●〈在日〉文学二〇一五、そしてゆくえ――宋恵媛『「在日朝鮮人文学史」のために』にふれて...磯貝治良
●『在日朝鮮人史研究』創刊前後のこと...樋口雄一
●韓国・朝鮮に思い入れたっぷり――神戸学生青年センターの活動...飛田雄一
●「在日」の京都...朴実
●尹東柱。詩による抵抗の充実と苦悩...愛沢革
●最近の韓国映画について思うこと...李鳳宇
●インタビュー・我々は、現代の河原乞食である...金守珍
●中国朝鮮族の移住プロセス――来日の経緯と「在日」の現状...権香淑
●インタビュー・『かぞくのくに』その後...ヤン ヨンヒ
●小説・たまゆら...金由汀
●グラビア「慰霊の旅 鎮魂の舞」によせて...裵昭

[BOOK Review]
『在日朝鮮人』(水野直樹・文京洙著)...高柳俊男
『ヘイト・スピーチに抗する人びと』(神原元著)...金友子
『朝鮮と日本に生きる』(金時鐘著)...趙博




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2015/10/13




 
   

愚銀のブログ

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2015年10月21日 (水)
金石範さんの入国を韓国政府が拒否!
済州島四・三事件の歴史学的解明は大韓民国成立の正統性に疑義するか!?

01_2 10月、在日朝鮮人作家金石範(キムソッポム)さんの韓国訪問が妨げられた。金石範さんは済州島4・3事件をテーマにした長編『火山島』などで知られる作家だ。『火山島』は今年韓国で全巻の翻訳が出版され、ソウルで記念行事が開かれることになっていた。報道によると、金石範さんが韓国訪問を申請したところ、韓国政府が入国を拒否したとのことだ。在日韓国大使館は「旅券法に基づき審査した結果」とだけコメントした。
 金さんは今年4月、済州4・3平和賞を受賞し韓国を訪問、済州島で授賞式に臨んでいる。この賞は「済州4・3平和財団」が創設したもので、韓国政府や地元自治体も関係している。李承晩による大韓民国の成立に批判的な考えを持つ金石範さんに、韓国の右翼団体や保守マスコミが授賞取り消しを求めるなどの動きがあった。在日本大韓民国民団も盛んに金石範さんを批判し〈金石範氏の受賞で汚された「済州平和賞」〉とまで言っている。こうした論調に韓国の保守的な現政権が同調したと思われる。
 そもそも「済州4・3平和賞」とは、済州島4・3事件の真相究明に貢献したり、世界平和や人権伸長に寄与した人に贈られる。済州島4・3事件とは、1948年4月に済州島で起こった島民の蜂起に伴い、島民が軍や警察などに虐殺された歴史を仮にこう呼んでいる。金石範さんは事件が公にならない内から追求し解明に心血を注いできた。受賞に相応しい。
 しかし問題は大韓民国成立の正統性に関わる。金石範さんは以前こんなことを書いている。

   慰霊堂に祀られている一万三千余の犠牲者たちは「領民虐殺」による受難者であり、それ以外はゲリラ、アカの同調者だから殺されて当然とする島民を二分化する論理であって、これは全島民的な意思の代弁である四・三闘争の否定である。……実質的に「四・三事件」が抗拒の蜂起であり、抗争であり、民族解放闘争であることの位置付け、「歴史的定立」が必要だ。
   ……
   解放後一九四八年八月、四・三抗争のさなかに米軍占領下で成立した大韓民国は、過去歴史清算を葬った民族反逆者、親日派による政権、政府であるのは、韓国の極右勢力も否定できるものではない。憲法「前文」の臨時政府の法統(伝統)を継承した大韓民国政府というのは牽強付会となるだろう。
   しかしこの大韓民国の正統性の上に、四・三特別法も四・三委員会も成立しているのであって、この論議は“国家”の介在なしにはむつかしい。改めて大韓民国の「正統性」は何かを問われねばならぬことになるが、これはまず不可能。とすると、「正名」は統一のその日でなければできぬことになる。
   学問とか真理への道はそうであってはならぬだろう。真理は普遍的であって、国家の枠とか制度の枠を超えて明らかにされねばならない。歴史家たちはこの「国家の正統性」を超えて、「正統性」を否定しかねない論議をすべきではないか。親日、民族反逆、反歴史的な「過去」を清算することによって、建国当初の大韓民国の「正統性」は弁証法的に再び新しく定立される。四・三論議はその聖域まで踏み込まねばならない。それにはやはり一方の「国家」を超越する普遍の、自由の場の早期の実現を待たねばならぬか。しかし、学問はそのタブー、聖域に挑んで踏み込むものだろう。
                                  (「悲しみの自由の喜び」『すばる』2008年7月号)

 ここで言う「正名」とは「정명 ジョンミョン」、四・三という名称は記号で曖昧だから、内容をはっきりさせる定義をしようということだ。右翼勢力は四・三事件の犠牲を「良民虐殺」と定義し、共産主義者やその同調者を排除して定義しようとしている。金石範さんのように、李承晩政権の軍・警察と手下になった暴力団によって殺されたゲリラたちすべてを犠牲者と考える立場とは対立する。
 4・3事件の発端は南朝鮮単独政権樹立に反対する運動だった。即ちそもそも大韓民国建国に反対する運動だったのだ。南朝鮮労働党が指導するゲリラと米軍政、李承晩政権、右翼暴力団との闘いは熾烈を極め、双方及び無垢の島民を含め8万人もの犠牲者を出したと言われる。島民は、日本に脱出した人々においても事件について語ることは長い間禁忌とされていた。
 韓国の現政権が李承晩、朴正煕、全斗煥と続いた軍事独裁政権の正統を継ぐものであれば、金石範文学は敵性文学だ。しかし、韓国は民主化された社会だ。民主主義を渇望した国民の長い民主主義運動の勝利だ。ではなぜ金石範さんの入国は拒否されたのか。
 世界的な右傾化と無関係ではないだろう。日本では安倍ネトウヨ政権が特定秘密保護法や安全保障関連法を強行成立させ、全体主義国家化を進めている。排外主義が跋扈し、街頭で在日外国人やアイヌ、性的少数者、原発事故避難民などの対するヘイトスピーチが叫ばれ! 政治家は国民は国家のために働けと嘯く。そんな国粋主義的、民族主義的風潮は世界に広がっている。もちろん韓国でも右翼的民族主義運動の流れは止まらない。
 金石範さんは韓国を訪れる度に紀行文を書いてきた。朝鮮籍の金石範さんにとって韓国に行く場合韓国政府当局との折衝は大変な苦労だった。しかし金大中・盧武鉉と民主政権が続くと手続きも楽になってきて、紀行文のタイトルも「敵のいない韓国行」(『すばる』2005年6月)、「自由な韓国行」(『すばる』2007年1月)となって来ていた。韓国政府による金石範入国拒否は、韓国の民主主義の危機であると同時に済州島四・三事件の歴史学的解明が暗礁に乗り上げる危機も感じさせる。

2015年10月21日 (水)

 

 

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2015/11/09








 
   




2016/01/30





2016/02/01


2016/02/16


2016/02/28






 
   







2016/03/13(日)14時、
在日韓国基督教会館(KCC会館)5階、大阪市生野区中川西2-6-10、今里(地下鉄)駅2出口から徒歩約10分、今里(近鉄線)駅出口から徒歩約13分、鶴橋駅東口(近鉄線)出口から徒歩約16分
講師:徐仲錫(ソ・ジュンソク)(韓国・成均館大学名誉教授)
済州4・3事件68周年を迎えて・公開学習会「朴槿恵政権下の済州4・3運動の課題」
コメンテーター 
(大阪産業大学教授・朝鮮近現代史)


主催者挨拶 : 呉光現(在日本済州四・三事件犠牲者遺族会会長)
講演「朴槿恵政権下の済州4・3運動の課題」
講師 : 徐仲錫(ソ・ジュンソク)(韓国・成均館大学名誉教授)
通訳 : 裵姈美(ペヨンミ)(立命館大学コリア研究センター専任研究員)
開場との質疑応答
コメンテーター 藤永壮(たけし)



共催:在日本済州4・3事件犠牲者遺族会/済州4・3事件を考える会・大阪
連絡先:大阪市生野区小路3丁目11番19号
Tel 06-6754-4356 fax 06-6224-7869
当日連絡先 080-3777-2566


その連絡先の住所が、聖公会生野センター。済州4・3事件の被害者問題で大阪といえば、必ず呉光現(オ・グゥアンヒョン)やね。


予告として
2016/04/24(日)14:00
大阪市立東成区民センター 小ホール
講演 金石範((きん せきはん、キム・ソクポム)(作家)、
慰霊の舞 張智恵(チャン・チヘ)(舞踊家)







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藤永 壮

2016年2月11日 ·

左肘の怪我はまだ完治せず、右手でしかキーボードを打てない状態が続いているので、情報発信は必要最小限になっていますが、私が関係しているイベントをいくつかお伝えします。
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済州4・3事件 68周年を迎えて=公開学習会のご案内
=「韓国歴史教科書国定化問題と済州4・3」=
■ 日時:2016年3月13日(日)午後2時(受付開始 午後1時30分)
■ 場所:KCC会館5階(大阪市生野区中川西2-6-10)
  地下鉄千日前線・今里線 今里駅南へ10分
■ 講演:「朴槿恵政権下の済州4・3運動の課題」 
  講師:徐仲錫(韓国・成均館大学名誉教授・韓国現代史)
■ コメンテーター:藤永壯(大阪産業大学教授・朝鮮近現代史)
 参加費:1000円
 現代史の悲劇である済州4・3事件も今年で68周年を迎えることになりました。
 保守化が進む日韓社会ですが韓国では歴史教科書の国定化が保守政権の元で進められています。このことは済州4・3にとっても大きな問題に発展する可能性を秘めています。すでに一部保守団体から済州4・3事件の犠牲者に対する再審査や4・3平和財団に対する攻撃がなされています。
 この中で韓国現代史研究家の重鎮である徐仲錫先生を招いて学習会を行うことになりました。多くの方の参加をお待ちしています。
徐仲錫(成均館大学校名誉教授)
1948年、韓国忠清南道・論山に生まれる。
ソウル大学校国史学科を卒業し、同大学院で博士号を取得。
東亜日報社『新東亜』記者、『歴史批評』編集主幹、歴史問題研究所所長、
済州4・3事件真相糾明および犠牲者名誉回復委員会委員等を歴任。
成均館大学史学科教授を経て現在同大学名誉教授。
共催:在日本済州4・3事件犠牲者遺族会
   /済州4・3事件を考える会・大阪
連絡先:大阪市生野区小路3丁目11番19号
℡ 06-6754-4356 fax 06-6224-7869



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FACEBOOK
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2016年3月13日日曜日 14:00
韓国歴史教科書国定化問題と済州43
Kcc会館
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呉 光現
2016年1月22日 ·
チラシの表面です
済州4・3事件 68周年を迎えて=公開学習会のご案内
=「韓国歴史教科書国定化問題と済州43」=
現代史の悲劇である済州43事件も今年で68周年を迎えることになりました。
 保守化が進む日韓社会ですが韓国では歴史教科書の国定化が保守政権の元で進められています。このことは済州43にとっても大きな問題に発展する可能性を秘めています。すでに一部保守団体から済州43事件の犠牲者に対する再審査や43平和財団に対する攻撃がなされています。
この中で韓国現代史研究家の重鎮である徐仲錫(ソ・ジュンソク)先生を招いて学習会を行うことになりました。(趣旨は裏面参照)
多くの方の参加をお待ちしています。
■日時:2016年3月13日(日)午後2時(受付開始 午後1時30分)
■場所:KCC会館5階(大阪市生野区中川西2-6-10)
地下鉄千日前線・今里線 今里駅南へ10分
■講演:「朴槿恵政権下の済州43運動の課題」 
講師:徐仲錫(韓国・成均館大学名誉教授・韓国現代史)
■コメンテーター 藤永壯(大阪産業大学教授・朝鮮近現代史)
参加費:1000円
共催:在日本済州4・3事件犠牲者遺族会/済州4・3事件を考える会・大阪
連絡先:大阪市生野区小路3丁目11番19号
℡ 06-6754-4356 fax 06-6224-7869  当日連絡先080-3777-2566 
予告   大阪・2016年済州43事件犠牲者慰霊祭
         2016年4月24日(日) 午後2時
         大阪市立東成区民センター 小ホール
         ・講演 金石範氏(作家)、慰霊の舞 張智恵氏(舞踊家)

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呉 光現韓国歴史教科書国定化問題と済州43

2016年1月22日 ·

チラシの表面です
済州4・3事件 68周年を迎えて=公開学習会のご案内
=「韓国歴史教科書国定化問題と済州43」=
現代史の悲劇である済州43事件も今年で68周年を迎えることになりました。
 保守化が進む日韓社会ですが韓国では歴史教科書の国定化が保守政権の元で進められています。このことは済州43にとっても大きな問題に発展する可能性を秘めています。すでに一部保守団体から済州43事件の犠牲者に対する再審査や43平和財団に対する攻撃がなされています。
この中で韓国現代史研究家の重鎮である徐仲錫(ソ・ジュンソク)先生を招いて学習会を行うことになりました。(趣旨は裏面参照)
多くの方の参加をお待ちしています。
■日時:2016年3月13日(日)午後2時(受付開始 午後1時30分)
■場所:KCC会館5階(大阪市生野区中川西2-6-10)
地下鉄千日前線・今里線 今里駅南へ10分
■講演:「朴槿恵政権下の済州43運動の課題」 
講師:徐仲錫(韓国・成均館大学名誉教授・韓国現代史)
■コメンテーター 藤永壯(大阪産業大学教授・朝鮮近現代史)
参加費:1000円
共催:在日本済州4・3事件犠牲者遺族会/済州4・3事件を考える会・大阪
連絡先:大阪市生野区小路3丁目11番19号
℡ 06-6754-4356 fax 06-6224-7869  当日連絡先080-3777-2566 
予告   大阪・2016年済州43事件犠牲者慰霊祭
         2016年4月24日(日) 午後2時
         大阪市立東成区民センター 小ホール
         ・講演 金石範氏(作家)、慰霊の舞 張智恵氏(舞踊家)


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Noriko Ijichi

2016年3月13日 ·

☆金時鐘先生「大佛次郎賞」受賞のお祝い会
今日は、済州4・3事件公開学習会をKCC会館にて。
徐仲錫先生(韓国・成均館大学校名誉教授)をお迎えし、
「朴槿恵政権下の済州4・3運動の課題」というタイトルで
韓国歴史教科書国定化問題と済州4・3についての学習会で
した。2017年が朴正煕生誕100年という節目にあたり、これ
に向けた動きを指摘しておられたのはなるほどと思いました。
いろいろ催しや集会が重なるなか、たくさんの方が来てくだ
さり、終了後は、このたび『朝鮮と日本に生きるー済州島から
猪飼野へ』(岩波新書)で「大佛次郎賞」を受賞された
金時鐘先生のお祝い会となりました。
東京から金石範先生も来られ、いつもの顔ぶれが集まり、
最初からリラックスした感じで始まりました。花束贈呈では、
金時鐘先生が花束を受け取るなり体のバランスを崩され、
「重い花束をもらった演技をしようと思って」とみんなを
笑顔にしてくださいました。
ご両親が、売れるものはすべて売り払い金時鐘先生を日本へ
送り出した後、看取るものもなく亡くなられた話しをされ、
金石範先生が「死者は生者のなかで生きている」と語られました。
困難な時代に済州4・3に向き合い、次世代へと引き継ぐ
課題をうんでくださったお二人を囲んでの心に染みる席でした。


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一枚目
金時鐘(キム・シジョン)
 
二枚目
「金時鐘先生「大佛次郎賞」受賞 ?年3月13日」
金時鐘(キム・シジョン)
金石範(きん せきはん、キム・ソクポム)





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嘘みたいな本当の在日話

2016年3月14日 ·

兵庫県 Noriko Ijichiさんのウォールより(h)
☆金時鐘先生「大佛次郎賞」受賞のお祝い会
今日は、済州4・3事件公開学習会をKCC会館にて。
徐仲錫先生(韓国・成均館大学校名誉教授)をお迎えし、
「朴槿恵政権下の済州4・3運動の課題」というタイトルで
韓国歴史教科書国定化問題と済州4・3についての学習会で
した。2017年が朴正煕生誕100年という節目にあたり、これ
に向けた動きを指摘しておられたのはなるほどと思いました。
いろいろ催しや集会が重なるなか、たくさんの方が来てくだ
さり、終了後は、このたび『朝鮮と日本に生きるー済州島から
猪飼野へ』(岩波新書)で「大佛次郎賞」を受賞された
金時鐘先生のお祝い会となりました。
東京から金石範先生も来られ、いつもの顔ぶれが集まり、
最初からリラックスした感じで始まりました。花束贈呈では、
金時鐘先生が花束を受け取るなり体のバランスを崩され、
「重い花束をもらった演技をしようと思って」とみんなを
笑顔にしてくださいました。
ご両親が、売れるものはすべて売り払い金時鐘先生を日本へ
送り出した後、看取るものもなく亡くなられた話しをされ、
金石範先生が「死者は生者のなかで生きている」と語られました。
困難な時代に済州4・3に向き合い、次世代へと引き継ぐ
課題をうんでくださったお二人を囲んでの心に染みる席でした。

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2016/03/13







2016/03/16




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姜 聖律さんは大阪コリアタウンにいます。
2016年3月13日 · 大阪市 ·
14:00から、韓国現代史研究の第一人者である徐仲錫선생님を講師にお招きして、済州4・3事件の公開学習会です。
東京から金石範선생님も来られました。


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姜 聖律さんは呉 光現さんと大阪コリアタウンにいます。
2016年3月14日 · 大阪市 ·
済州4・3事件68周年 公開学習会「韓国歴史教科書国定化問題と済州4・3」
○講演「朴槿恵政権下の済州4・3運動の課題」徐仲錫선생님(成均館大学名誉教授・韓国現代史)
1.21世紀の歴史戦争
 極右反共の冷戦イデオロギーが支配する1980年代までの韓国では、現代史に対する研究も論争も存在しなかった。北朝鮮との接触・交流を禁じた国家保安法と反共法を法的土台として、1948年12月12日の国連総会決議にある「朝鮮半島における唯一合法政府」である大韓民国政府の管轄権は38度線以北にも及ぶと解釈し、解放直後の米軍を「占領軍」ではなく「解放軍」と位置付ける歴史観が唯一のものだった。
 1980年の光州事件を契機に、学生を中心に、反米・統一を志向する歴史観が拡散していき、87年の6月抗争を経て民主化の時代が訪れると、韓国現代史に対する自由な研究が花開いた。解放50周年の1995年には保守言論による李承晩の再評価という揺り戻しはあったが、盧武鉉政権の2003年に高校の選択科目として導入された「韓国近現代史」の8種類の検定教科書は、進歩・保守も含めて多様な内容となっており、これは、80~90年代の歴史研究の成果を反映したものだった。
 しかし、2008年に金大中・盧武鉉政権を「左派政権の失われた10年」と批判する李明博政権が登場すると、保守派の巻き返しによる歴史戦争が始まる。教育部主導の青年層に対する歴史講演会や、警察・国防部・経済界からの教科書修正要求、採択率60%を占めた進歩的な内容の教科書(金星出版)を「左偏向」と攻撃して採択の変更を要求するなどの攻撃が続いた。
 朴槿恵政権の2013年には、「教学社教科書」の問題が起きた。2000年代後半から活動を始めたニューライト系の学者が執筆した「韓国史」の教科書が検定を通過したが、基本的な歴史事実に誤りが多く、独立運動の記述を縮小して李承晩を称賛するなどの歴史歪曲が甚だしいため猛烈な批判を浴び、結局、採択は補助教材としての採択も含めて3校にとどまった。
 2014年からは、保守言論の朝鮮日報が検定の強化を主張したが、民主国家で教科書を国定化することについては抵抗も強く、教育部もあいまいな態度だった。しかし、2015年10月に、政府は、2017年度から中高校の「韓国史」教科書を国定化するという方針を発表した。これは、最高権力者である朴槿恵大統領が、父である朴正煕の業績を歴史に残したいという執念から断行したのである。国定教科書が使用される2017年は、朴槿恵大統領の任期最後の年であり、朴正煕の生誕100周年である。
2.国定教科書と済州4・3の記述
 過去の国定教科書を見ると、済州4・3事件は、「(北朝鮮の指令を受けた)共産主義者」が起こした「武装暴動」と記述されている。2001年版の高校教科書では、「鎮圧の過程で無辜の住民までも犠牲になった」という記述があるが、その背景や数字については明記されていない。
3.2017年国定教科書で済州4・3はどのように記述されるか
 一部の極右勢力は、4・3特別法や真相調査委員会の報告書を認めておらず、大統領の謝罪や4・3平和祈念館に反対している。また、4・3犠牲者の決定無効を確認する行政訴訟を提起するなどの妨害活動を行っている。また、国防部内では、いまだに済州4・3を、南労党などの左翼勢力が大韓民国の建国を阻止しようとした武装暴動・反乱と記述した歪曲された教科書を使用している。
 教育部は、国定教科書について、1948年8月15日の大韓民国の政府樹立を「大韓民国樹立」、1961年の5・16軍事クーデターを「5・16軍事政変」と書くと言及し、ニューライトの主張を一部取り入れた形になっている。
 今年3月に発行された小学校6年の国定歴史教科書は、独立運動の記述が縮小され、親日派についても簡略な記述にとどめ、「慰安婦」については、12.28の韓日政府間合意以前の試験本にあった「慰安婦」の用語と写真が削除された。また、歴代大統領の名前では李承晩が14回、朴正煕が12回も登場するのに対して、民主化された金泳三以降の大統領の名前はまったく言及されない。5・16クーデターや維新クーデターについては否定的側面を弱める一方で、産業化の進展などの肯定的評価を多くしている。5・18光州民主化運動の部分では、「戒厳軍」「発砲」などの単語と関連した記述が消えている。
4.歴史戦争と李承晩
 歴史戦争の核心は、「李承晩」である。1950年代のように李承晩を「建国大統領」「国父」として偶像化し、世宗大王や李舜臣と並んで銅像を光化門広場に建てようという動きがあるが、この中心を担っているのが、親日派、分断勢力、独裁協力勢力だ。
5.李承晩と建国大統領
 李承晩は、独立運動家としてまったく評価されていない。韓国の学生に独立運動家の名前を挙げさせると、金九や他の人物の名前を答え、李承晩と答える人はいない。彼もともと、3・1独立運動後に上海で樹立された大韓民国臨時政府の初代大統領だったが、1925年に弾劾を受けて追放され、米国に亡命した。
 解放後は、南朝鮮での単独政府樹立を主張して左右合作への協力を拒み、南北分断につながる単独選挙を推進した。4・3や朝鮮戦争で起きた民間人の大量虐殺に責任があり、1960年の4・19革命で大統領を辞任した。このような人物を「国父」と評価することは、3・1運動、臨時政府、4・19革命の精神を継承するとした憲法に違反する行為だ。
6.親日派と歴史戦争
 世界の人々は、なぜ韓国であれほど親日派が猛烈に非難されるのか理解に苦しむ。それは、韓国の近現代史が置かれた特異性のためであり、韓国の親日派は、インドの親英派、インドネシアの親仏派、フィリピンの親米派とはまったく別物だ。
 日本は、非白人で唯一の帝国主義国だった。彼らは、植民地朝鮮において、言論、出版、結社の自由を徹底的に否定した。その日本の皇民化政策に積極的に加担した親日派は、民主主義を否定する戦争犯罪者であった。
 韓国の二大祝日である3・1節と8・15光復節は、自由・平等・統一国家の象徴である。そのような価値観と対立する教学社の教科書採択率が低調だった理由はここにある。
○藤永壮教授(大阪産業大学・朝鮮近現代史)
 ニューライトの歴史認識について。経済学者が中心のニューライトは、日本の植民地支配が韓国の発展に寄与したという「植民地近代化論」を主張する。これは日本の右派だけではなく、リベラル派の一部にも影響を与えていることを憂慮している。このような植民地支配を肯定する歴史観は、韓国の従前の右派には受け入れ難いものだと思うが、その点はどうか。
(答)「オールドライト」には歴史観というものがない。彼らは、ニューライトが「偏向教科書」を批判するのを見て、最初は単純に感動していたが、ニューライトが批判を浴びるようになると、今は疑いの目をもって見ている。
 ニューライトの「8・15を建国記念日に」という主張は、1948年8月15日の大韓民国政府樹立を建国記念日とすることで、分断体制を肯定するものである。そしてこれは、分断に反対した4・3を、大韓民国の樹立に反対した反乱と評価することにつながる。
○会場からの声
 「和解と再生」というスローガンの中で、済州4・3の「抗争」という本質が見えなくなっていることを危惧する。武装隊として戦った人々の視線から済州4・3を見直す作業が必要ではないか。
 日本と韓国は、ともに歴史の清算と過去の克服に失敗した。これは、戦後、米国の反共政策が軍国主義者と親日派を利用したのだと見ることができるだろう。


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2016/04/24講演会告知



2016/04/24講演会告知






金石範(きむ そっぽん)
張智恵(ちゃん ちえ)



2016/04/25




2016/04/27







 
   
編集委員
呉光現 川瀬俊治 趙博 鄭甲寿 丁章 朴才暎 文京洙 尹健次



図書出版クレイン
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在日総合誌『抗路』第3号

抗路舎・発行
定価(本体1500円+税)
A5判・ソフトカバー・246頁

内容充実の第3号刊行
特集=「在日」の記憶

今号の特集は「在日」の記憶。出自・来歴の自覚に始まる在日であることの確認を、著者それぞれの体験から論述する。

目次を見る
案内チラシ


【第3号内容】

グラビア「歌手 李政美」
文京洙「埋もれた記憶を辿る」
金時鐘・講演録「戦前回帰の時代に抗う詩人の魂」
鄭暎惠「意見書 李信恵裁判に関わって」
尹慧瑛「オモニのこと」
具末謨「『日韓条約』成立から半世紀」
朴才暎「朝鮮と岡部伊都子」
川瀬俊治「在日朝鮮人の名前 3つの裁判を中心に」

座談会「記憶は弱者に残る」 辛淑玉、北原みのり、高遠菜穂子、姜信子
金聖雄「極私的〝在日〟ブーメラン考」
康幸吉「在日同胞の労働運動について 高麗労連の活動を振り返って」
玄昶日「東京のちソウル、たまに平壌」
野崎六助「激しい季節は終わったのか 在日朝鮮人ミステリの空白について」
李達冨「ある民族運動の軌跡」
金竜介「闘う弁護士、動かない弁護士 ヘイトスピーチに法律家はどう立ち向かったか」
洪里奈「ほんとうの名前を差し出すこと」

〈小説〉朴重鎬「祭神」
〈詩〉金水善「ハンプリ(恨を解く)」
〈詩〉丁章「平和の条」

〈書評〉崔実「ジニのパズル」
〈書評〉韓江(ハン・ガン)『菜食主義者』

金石範「『朝鮮がテーマだからフヘン性がない』」
インタビュー・安留奈「韓国伝統芸術の世界に生きる」
秋林こずえ「議政府・沖縄・江汀村 軍事基地に抵抗する女たち」
金成日「私的・反外登法運動の記録」
朴鐘碩「日立闘争後から原発メーカー訴訟までの軌跡」
インタビュー・梁石日「ずっと在日を、描き続けてきた」(朴順梨)
呉光現「猪飼野から・猪飼野を育つ」
趙博「宋斗会さんの想い出」
金聖人「若者として」
金正郁「高麗美術館と私」
etc



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発売日 ‏ : ‎ 2016/12/1


 
   


岩波書店
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ルポ 思想としての朝鮮籍
今なお譲れない一線(=思想)として「朝鮮籍」を生きる6人の壮絶な人生をインタビューとルポで克明に抉り出す.

ルポ 思想としての朝鮮籍
試し読み


著者 中村 一成 著
ジャンル 書籍 > 単行本 > 社会
刊行日 2017/01/12
ISBN 9784000611787
Cコード 0036
体裁 四六 ・ 並製 ・ カバー ・ 238頁
定価 2,310円
在庫 在庫あり


この本の内容
イデオロギーではなく今なお譲れない一線(=思想)として「朝鮮籍」を生きる.高史明,朴鐘鳴,鄭仁,朴正恵,李実根,金石範――在日にとって特に苛烈だった40~60年代を含め,時代を駆け抜けてきた「歴史の生き証人」たちの壮絶な人生とその思想を,ロング・インタビューをもとにルポ形式で克明に抉りだす.在日から照射する「戦後70年史」.


目次
まえがき
1 「国民国家」の捨て子 高史明
2 民族教育への尽きぬ思い 朴鐘鳴
3 最後の『ヂンダレ』残党 鄭仁
4 子どもたちに民族の心を 朴正恵
5 在日朝鮮人被爆者の解けぬ怒り 李実根
6 文学は政治を凌駕する 金石範
あとがき
参考文献

著者略歴
中村一成(なかむら いるそん)
ジャーナリスト.1969年生まれ.毎日新聞記者を経てフリー.在日朝鮮人や移住労働者,難民を取り巻く問題や,
死刑が主なテーマ.映画評も執筆している.著書に『ルポ 京都朝鮮学校襲撃事件──〈ヘイトクライム〉に抗して』(岩波書店,2014年),『声を刻む 在日無年金訴訟をめぐる人々』(インパクト出版会,2005年)など.
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2017/12/01 早稲田大学での講演会の告知


 
   


日時:2018年4月21日(土)開場17:00/開演17:30
場所:北とぴあ さくらホール(北とぴあ2F)03-5390-1100
アクセス:JR・京浜東北線「王子」駅北口徒歩 2分、地下鉄・南北線「王子」駅5番出口直結
「済州島四・三事件70周年記念 眠らざる南の島」
(主催=済州島四・三事件を考える会・東京、曺東鉉代表)



特別出演・追悼の舞「四・三の風」金英蘭舞踊研究所

第1部
対談:金石範氏(作家)、文京洙氏(立命館大学特任教授)
済州島4・3抗争の正義を語ろう —なぜに人々は立ち上がったのか



第2部
アン・チファン ライブコンサート(日本語字幕あり)

主催=済州島四・三事件を考える会・東京、曺東鉉代表
金石範/梁石日/曺東鉉/髙二三/梁明圓/髙英姫/元日東/白泰成/李昤京/金良淑/村上尚子/石井寛/渡辺一夫/田嵜晳/中野敏男/関正則/原田克子/座間和緒子/木瀬慶子/栗原順子/山田修/麻生水緒/趙秀一/尹喜利




朝鮮新報
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★済州島四・三事件70周年記念「眠らざる南の島」

4月21日(土)、17時30分~(17時開場)、北とぴあさくらホール(JR「王子」駅北口徒歩2分、東京メトロ南北線「王子」駅5番出口直結)。1部で作家の金石範氏と立命館大学の文京洙特任教授の対談、2部で南朝鮮のシンガーソングライター、アン・チファン氏コンサート。入場券=2500円(前売り2000円、学生1000円)。問い合わせ=済州島四・三事件を考える会・東京(TEL03-6256-9255、FAX03-6256-9256、Eメール=jeju43_tokyo@yahoo.co.jp)。


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THE FACT
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済州島四・三事件70周年記念「眠らざる南の島」が4月21日(土)開催決定
入力 : 2018-02-20 16:06:28 / 修正 : 2018-02-20 16:06:28

済州島四・三事件70周年記念
「眠らざる南の島」


民衆とともに歩み続ける心を歌とトークでつづるラプソディ

韓国の伝説的シンガーソングライター

アン・チファン来日コンサートが4月21日(土)開催決定!



【概要】

特別出演・追悼の舞「四・三の風」金英蘭舞踊研究所
第1部

対談:金石範氏(作家)、文京洙氏(立命館大学特任教授)
済州島4・3抗争の正義を語ろう —なぜに人々は立ち上がったのか



第2部

アン・チファン ライブコンサート(日本語字幕あり)
[曲目] 済州4・3抗争のテーマ「眠らざる南の島」に秘められたエピソード、
『人は花より美しい 사람이꽃보다아름다워』『荒野で 광야에서』『私がもしも 내가만일』他



日時:2018年4月21日(土)開場PM5:00/開演PM5:30
場所:北とぴあ さくらホール(北とぴあ2F)03-5390-1100
アクセス:JR・京浜東北線「王子」駅北口徒歩 2分、地下鉄・南北線「王子」駅5番出口直結

チケット:入場整理券2,500円(前売り2,000円)、学生1,000円

お問い合わせ
TEL:03-6256-9255
FAX:03-6256-9256
jeju43_tokyo@yahoo.co.jp

主催 済州島四・三事件を考える会・東京



「済州四・三」に生涯をかけた作家の熱きメッセージ



【PROFILE】
 金石範(キム・ソクボム)1925年、大阪生まれ。京都大学文学部美学科卒業。デビュー作『鴉の死』以降、一貫して済州島四・三事件をテーマとする。半世紀にわたって、国家と民族、革命と自由、言論と思想、歴史と記憶といった主題と格闘し、在日朝鮮人文学と日本語現代文学の金字塔を打ち立てた代表作『火山島』(全7巻、文藝春秋)にて1984年第11回大佛次郎賞。1998年毎日芸術賞を受賞。2005年21編の小説作品を編集した『金石範作品集』(全2巻、平凡社)刊行。2015年済州で第1回済州4.3平和賞を、2017年ソウルで第1回李浩哲統一路文学賞受賞。

 (「四・三事件」をテーマにした『火山島』は)革命の犠牲になった受難の文学だ。…南の単独選挙に反対して蜂起したのは暴徒でなく革命の戦士だったが、韓国は未だにそれを認めていない。その意味で、韓国ではまだ言論の自由がない。…私は南にいても北にいても『火山島』は書けなかった。とっくの昔に活動家として殺されていた。長編に恵まれたのは運命の皮肉。死者は生者の中に生きる。長く生きてしまった私の中に、死んだ多くの友がいる。それが書き続けるエネルギーになる。歴史を書くとはそういうことでしょう。(朝日新聞 2017年9月27日)



 文京洙(ムン・ギョンス)1950年、東京生まれ。立命館大学国際関係学部特任教授。専攻は政治学・韓国現代史。中央大学、法政大学大学院などを経て1994年より立命館大学教員。1988年より済州島四・三事件を考える会の活動に参加、現在は済州4・3事件70周年犠牲者慰霊祭実行委員会委員。主な著書に『済州島四・三事件:島(タムナ)のくにの死と再生の物語』平凡社、『在日朝鮮人 歴史と現在』(水野直樹さんとの共著)岩波新書、『新・韓国現代史』岩波新書、編著に金石範・金時鐘著『増補・なぜ書きつづけてきたか、なぜ沈黙してきたか:済州島四・三事件の記憶と文学』平凡社ライブラリーなどがある。

 4・3の武装蜂起は、米軍政下で復活した親日警察や右翼青年たちが済州社会に加えた横暴に対する自衛的な反抗という性格を帯びていた。村の共同体を基盤に血縁的なきずなに結ばれていた島民たちの多くもそういう感情を分かち合っていた。…すなわち4・3の蜂起は基本的には不義に対する“抗争”であった…。この“抗争”の指導者の名誉が回復されていない現状は克服されなければならない。(「4・3と平和」 2017年4月号)



【MUSICIAN PROFILE】
 アン・チファン(안치환)1965年、京畿道生まれ。'88年延世大学卒「歌を探す人々」等バンド活動とともにソロデビュー。韓国民主化のための市民運動に共感し幅広くコンサート活動。「솔아,푸르른솔아(松よ青い松よ)」「광야에서(荒野で)」「내가만일(私がもしも)」「人は花より美しい」等で民主化闘争激動期の80年代から民衆とともに歩み愛され続け、人々の記憶に残る数々のヒット曲を生み出した。2014年直腸がんに見舞われ一年余の闘病生活を余儀なくされたが見事に復活し2015年に11枚目のアルバム『50』を発表。1995年韓国プロデュース連合会選定の「歌手賞」、'99年文化観光部「今日の若い芸術家賞」大衆歌謡賞受賞。彼が大学時代に作詞・作曲した『眠らざる南の島』は韓国民主化闘争と「済州4・3」真相究明運動の象徴的な曲となり今も広く歌い継がれている。



「잠들지않는남도」
作詞・作曲:アン・チファン「眠らざる南の島」
외로운대지의깃발흩날리는이녘의땅
어둠살뚫고피어난피에젖은유채꽃이여
검붉은저녁햇살에꽃잎시들었어도
살흐르는세월에그향기더욱진하리
아- 반역의세월이여아- 통곡의세월이여
아- 잠들지않는남도한라산이여

노을빛젖은물결에일렁이는저녁햇살
상처입은섬촌에분노에찬눈빛이여
갈숲이파고드는저승새의울음소리는
아-한스러이흐르는한라의눈물이어라
아- 반역의세월이여아- 통곡의세월이여
아- 잠들지않는남도한라산이여

孤独な大地の旗 ひるがえる遠き島
暗闇の中で咲いている 血に染まった菜の花よ
黒い夕日を浴びて 花びらはしおれても
流れ行く歳月に 花の香りはさらに広がろう
あー 反逆の歳月よ あー 慟哭の歳月よ
あー 眠らざる南の島 ハルラ山よ

夕日に染まった波に 揺れる 夕焼けの日
傷つけられた島の村に 怒りに満ちた眼差しよ
アシの茂みに染み込んださまよう魂の泣き声は
怒りに満ちた ハルラの涙よ
あー 反逆の歳月よ あー 痛哭の歳月よ
あー 眠らざる南の島 ハルラ山よ



――私にとって歌は希望であり風であり夢であります。「人は花より美しい」というのが結局は私の希望そのものであるし、歌で表現したい部分です。そしてその様な歌を聴いて、または歌う私の姿を見て安らぎをおぼえたり共感してくれるなら最もありがたいことです。私もまた歌を通して大きな安らぎを得ています。歌で送る私の気持ちをみんなで共有できる時が一番幸せですね。まして私の世代になると常識的なリズムに乗る人は少なくなりました。事実、今まで懸命に学び、仕事をし、貯蓄に励んだなら五十を過ぎればもうちょっと気楽に生きてもいいと思うのですが。そうもいかないですね。新自由主義が人の世をこんなに蝕んでいるんですもの… そんな世代に私の歌が癒やしの歌、希望の歌、喜びの歌になることを願っています。――(“テンアジア”より)





オープニング曲《セノヤ》

詩:髙銀

曲:金クァンヒ

歌う人:千恵Lee Sadayama

日本語字幕:尹喜利

通訳:朴清順

舞台監督:文玉仙



主催:済州島四・三事件を考える会・東京

金石範/梁石日/曺東鉉/髙二三/梁明圓/髙英姫/元日東/白泰成/李昤京/金良淑/村上尚子/石井寛/渡辺一夫/田嵜晳/中野敏男/関正則/原田克子/座間和緒子/木瀬慶子/栗原順子/山田修/麻生水緒/趙秀一/尹喜利



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朝鮮半島
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歴史の虚偽を正す、新たな出発/済州島4.3事件70周年の集い
2018年04月24日 09:23
歴史

“記憶の復活であり、記憶の勝利”
「済州島四・三事件70周年記念 眠らざる南の島」(主催=済州島四・三事件を考える会・東京、曺東鉉代表)が21日、東京・北区の北とぴあで開催され、約1300人が参加した。

オープニングでは、ソプラノ声楽家の千恵Lee Sadayamaさんが「常緑樹」を披露。金剛山歌劇団の宋栄淑さん(功勲俳優)と金英蘭舞踊研究所による追悼の舞「四・三の風」が舞台に上がった。

第1部に先立ち、参加者らは、済州4.3事件の犠牲者を悼み、黙とうをささげた。

南では、済州4.3事件70周年を迎える中、4月3日に済州平和公園で行われた済州4.3犠牲者追悼式に文在寅大統領が参席。「4.3の真実はどんな勢力も否定できない、明白な歴史の事実として位置付けられたことを宣言する」と真相究明への意志を示すなど、国家レベルでの4.3事件真相究明の動きが加速している。

集いには、済州4.3平和財団、済州4.3事件犠牲者遺族会をはじめとする南の関係者らも済州島から来日し、席を共にした。済州4.3平和財団の梁祚勲理事長は、済州4.3事件における国家暴力について謝罪し、犠牲者の名誉回復や賠償・補償等に政府が積極的に乗り出すと表明した文在寅大統領の姿勢を評価。4月27日の北南首脳会談が迫る中、「南北和解の雰囲気の中で、済州4.3は再評価され、さらにその価値を高めることだろう」と期待を寄せた。

続いて、済州4.3事件犠牲者遺族会のキム・ワングン副会長が、梁閠京会長のメッセージを代読した。キム副会長は「済州4.3事件は、祖国の自主独立と分断克服に向けた済州島民の力強い時の声であり、不義に抵抗した民衆の熱い行動であった」とし、「済州4.3事件を歴史に正しく位置づけ、済州島に悲劇をもたらした米国の絶対的な責任を明らかにしていかなければならない」と強調した。

4.3事件の実像
第1部では、「済州島4.3抗争の正義を語ろう―なぜに人々は立ち上がったのか」と題して、作家・金石範氏と立命館大学の文京洙特任教授による講演会が行われた。

文京洙特任教授は、まず4.3事件の概要について説明。4.3事件における抗争は▼売国的単独選挙と単独政府樹立に反対し、祖国の独立・統一と完全な民族解放を求める武装蜂起であり、▼骨髄に染みた怨恨を解き放つためのものであったと指摘した。

また、40年近く沈黙を強いられてきた4.3事件が、87年の民主化以降、遺族や研究者、市民団体、文化人の手で公的な真相究明運動へと転換し、2000年の「済州四・三事件真相糾明及び犠牲者名誉回復に関する特別法」の制定や、それに基づき2003年に確定した李承晩政権と米国の責任について記した真相調査報告書、同年10月の故盧武鉉元大統領による済州4.3事件の公式謝罪へと繋がった経緯について言及した。

一方で、文教授は現在の「4.3事件解決における限界」について指摘。「2万5千人から3万人に及ぶとされる犠牲者は、▼抗争指導部▼植民地権力(軍・警察・右翼)▼衝突の犠牲になった多数の島民の3つに分類できるが、唯一、抗争指導部のみが犠牲者として認定されない状況がある」とし、抗争指導部を含めたすべての犠牲者の名誉回復を行う必要性を強調。「南北和解が進む情勢下で、犠牲者を左右のイデオロギーで区分することは、南北和解の精神に反する」と指摘した。

金石範氏は、現在、雑誌「世界」に連載中の自身の小説「海の底から」の一部を引用し、4.3事件の実像について語った。

「一年余の米軍指揮下の討伐機関、第二次大戦後最初のジェノサイドが世界から閉ざされた密島で二十数万中、三万以上の人間に対して行われた。乳呑み児までパルゲンイ(アカ)として、妊娠中の女性の腹を割いてアカの種を“滅種(ミョルジョン)”させる、ガス室や爆撃で短時間に殺すのではない、俎板(まないた)の鮮魚や肉を切り刻むように、生きた人間の肉と心を、軀(からだ)、存在を巨大な俎板で乱刀(ナンド)し、乱切りにする殺戮。アカ抹殺、民主主義擁護の大義名分を掲げて個々人の心身を細分化しての大量虐殺…」

金石範氏は、上記の文章を引用し、済州4.3事件における大量虐殺は、精神の虐殺であり、そのトラウマは70年を経てもなお、残存するものだと指摘。

また、数十年間もの間、歴史から抹殺されていた「4.3の記憶の復活」についても言及した。

金石範氏は「記憶が抹殺されたところに歴史はない。歴史がないところに人間の存在はない」としながら、4.3事件は「一つは強大な権力による記憶の他殺、もう一つは恐怖におびえた島の人たちが自ら記憶を忘却の中へほうり込んで殺した記憶の自殺であった」と指摘。「4.3問題の正しい解決は、公権力による再評価と合わせて、真相究明、名誉回復などの事業によってさらに大きな歩みを踏み出し始めた。半世紀がたった今、亡くなった人が蘇ることはないが、限りなく死に近く深い忘却の中に凍り付いていた記憶が地上に上がって日の光をあびるようになった」とし、これは「永遠に抹殺することができなかった記憶の復活であり、記憶の勝利だ」と述べた。

一方で金石範氏は、自身も足を運んだ済州4.3犠牲者追悼式で行われた文在寅大統領の演説についても言及。「李承晩や米帝という内外の侵略者に対する防御闘争であった4.3事件に正しい名前をつけてこそ、4.3事件が韓国近現代史の歴史の事実として記憶される。4.3の真実を明白な歴史の事実として位置付けるとした大統領の宣言は、大韓民国の虚偽の歴史が正され、新たに出発するということを意味している」と歓迎した。

「4月のつばき」
第2部では、南のシンガーソングライター、アン・チファン氏のコンサートが開催された。

南の民主化闘争に共感し、「荒野で(광야에서)」「私がもしも(내가 만일)」など人々の記憶に残る名曲を生み出してきたアン氏は、この日、済州4.3事件を象徴する「眠らざる南の島(잠들지 않는 남도)」に続き、同じく済州4.3事件の痛みを謳った新曲「4月のつばき(4월 동백)」を披露し、満員の客席の喝采を浴びた。


集会後、4.3事件の集いに初めて参加したという金山美ゆきさん(68)は「消されようとしていた歴史を受けつごうという市民の取り組みと情熱に感銘を受けた」とし、「アンさんの魂をふるわせるような素晴らしい歌声に感動した」と感想を語った。同じく初めての参加だという琴雅代さん(68)は「日本でも、歴史の隠蔽が進む中、韓国でも同じような動きがあったことを今回初めて知った」と話し、「済州島4.3事件を思う人々の悲しみが、アンさんの音楽を通して伝わってきた」と語った。

(金宥羅)





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2021/02/17
13:09

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趙 博
2月17日 ·
3月10〜15日ごろ刊行の予定です。
今回は「おんな」たちの迫力満点!
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『抗路』第8号[2021年3月]
特集:「在日」の家族・世代
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「在日」家族と世代間伝達トラウマ●鄭暎惠
「ホーム」と民族、ナショナリティ●朴沙羅
在日コリアン女性と近代家族●岡本朝也
ミン・ジン・リー著『パチンコ』に見る「在日」の世界●浮葉正親
愛と孤独、在日の男女、夫婦●李達富
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【小特集1 おんなの語り】
新しい可能性を秘めて●崔善愛
「自分時間」を生きる、ということ●朴和美
済州島の日常から-潜る女と潜らない女●伊地知紀子
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在日コリアンのメンタルサポートのために~ZACの開設●丸一俊介
「在日」における精神障害とコミュニティ●金泰泳
新大久保とコロナ禍●金弘明
コロナ禍の韓国より-●戸田郁子
コロナ禍一年をふりかえる●文京洙
朝鮮労働党第八回大会と朝鮮の今後●三村光弘
朝鮮人とアイヌ民族のつながり-その歴史と、希望の視点から●石純姫
日本語と朝鮮語-主体の揺らぎ●尹健次
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【小特集2 自分史の試み】
BLM運動を/に、学ぶ-「在日」公民権運動の「夢」●趙 博
湊川高校・朝鮮語教師の物語●方政雄
25歳を迎え、いま私が思うこと-二人の父、そして母●朴成柱
リムジン江、六〇年の物語-もう一つの自分史●李喆雨
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【詩】階 段●上野都
【短歌】一詠日和〈五〉●凛七星
【評論】「延命」と「自爆」の彼方へ-金石範『火山島』を読み直す●黒古一夫
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【エッセイ】
チェ・ドンミ『DMZ植民地』の全米図書賞受賞●秋林こずえ
文益煥牧師一行の訪北事件●都相太
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【書評】
『朝日新聞の慰安婦報道と裁判』(北野隆一)●呉光現
『ぼくは挑戦人』(ちゃんへん.)●二村知子
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【表紙の言葉】朝鮮唐津に見せられて●鄭琪満
【グラビア】「人材育成コンサルタント 辛淑玉」●裵 昭




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